「素敵すぎる屏東」を旅するメディアツアーに、おきらく研の特派員として送り込まれた
keikoさん。今日は二日目のレポをお送りします。私が旅した屏東(「
素敵すぎる屏東 Day1」・「
Day2」・「
Day3」)とはまたぜんっぜん違っていて、屏東の奥深さにびっくりです。では、お楽しみください〜。
* * *
1日目の復習。
里港文富餛飩豬腳にて水煮の豚足を食べた後里港老街をぶらぶら。
六堆客家文化園區にて客家の予習をして、
五溝水聚落導覽にて美しい川と客家文化を堪能。
夜は海鴻豬腳で醤油煮込みの豚足をたらふく食べた後、
長い長い道を登って、山の上にある観星咖啡荘園民宿にて就寝しました。
2日目はさらに客家文化について学ぶ1日。
まるで大人の修学旅行のようです。初めて見聞きする台湾客家の文化にどっぷりと浸ります。
【泰武觀星咖啡莊園】朝です。昨晩は真っ暗でわからなかったのですが、 なんとこんなに素晴らしい風景のなかにいました!

空気もきれいで清々しいです。
ロビーには原住民アートが飾られています。
それもそのはず。ここ泰武郷は原住民パイワン族が住む村でもあるんですよ。

朝ごはんに、入れたてのコーヒーもいただきました。
酸味と果実のような風味がする、とても香りがいいコーヒーです。
泰武觀星咖啡莊園(
Facebook)
[住所]屏東縣泰武鄉武潭村老潭巷45之1號
[電話]08 783 3603
[価格] 4人部屋一泊2000元。朝食込み。ただしコーヒーは別料金。
[予約] Facebookはあまり活用していないため、電話でお願いしますとのこと。
[行き方]レンタカー、またはタクシーなどをチャーターして行くことがオススメ。屏東駅からは車で1時間弱。
車でぐるぐると山を下り、今日の目的地へ向かいます。
【竹田驛園】2日目屏東の旅、1箇所目は竹田驛園という公園からスタート。
この場所では、現地ガイドさんによる解説で、ここ竹田驛園の歴史と、その近くを流れる川「龍頸溪」に沿ってできた客家文化を学ぶことになりました。

日本統治時代に竹田駅という駅があった場所は、現在では「竹田驛園」という公園になっています。私たちが訪れた時も、多くの観光客が集まっていました。

日本統治時代に作られた駅舎が残されています。
現在の屏東線竹田車站は、すぐ裏にありますよ。
【池上一郎博士文庫】まずは池上一郎博士文庫を見学。
ここは、日本統治時代に竹田に赴任していた軍医の池上一郎が、戦後に寄贈した日本語の本をもとに作られた文庫です。日本語書籍のみ取り扱っているため、今でも日本語世代の方が中心に利用しているとのこと。

池上一郎博士文庫(
Facebook)
[住所]屏東縣竹田鄉履豐村豐明路27之1號
[電話]08 771 1647
[営業時間]8:30〜11:30、14:00〜16:30(土日8:30〜11:30)
※祝日及び月曜休館
※7〜8月の夏季期間は午前中のみ開館
[行き方] 台湾鉄道屏東線竹田駅からすぐ
竹田はかつてたくさんの物資が運ばれてくる場所で、客家語で「頓物」とも呼ばれていました。「大和頓物所」というコーヒーショップもあります。

大和頓物所(
Facebook)
[住所]屏東縣竹田鄉豐明路26號
[電話]08 771 2822
[営業時間]9:30〜18:30
[行き方]台湾鉄道屏東線竹田駅からすぐ
ちなみに、竹田驛園では自転車の貸し出しがあるようです。料金は1日120元。竹田驛園の旧駅舎に入ってすぐのところにある、お土産やコーヒーが売っている窓口で申し込めるそうです。
竹田驛園を見学したあとは、ガイドさんの車で近くの客家の村へ移動。
この地域では、元々住んでいた原住民と移住してきた客家人の抗争が絶えなかったため、祀られている神様は、戦いの神「三太子」が多いのだとか。
【伯公小吃店】印象に残った1つ目の場所が「伯公小吃店」。なんと、廟のなかでご飯が食べられるお店! 客家文化では、土地の神様は人間と身近な存在で「伯公(おじさん)」と呼ばれています。伯公と一緒にご飯を食べる感覚ですね。残念ながらツアー中は食べられず。泣
伯公小吃店[住所]屏東縣竹田鄉中正路23號
[電話]08 771 1587
[価格]鹹湯圓1粒12元から、粄條大50元など
[行き方] 台湾鉄道屏東線竹田駅から徒歩11分
【二崙庄開基伯公】もう1つはこの「二崙庄開基伯公」。
二崙庄開基伯公は、客家文化を感じさせるこの地域の廟です。
客家人がこの土地に来て開拓を始めた頃。はじめはこの石を伯公として祀っていました。

開拓が進み、お金ができると徐々に大きくして、最後にこの大きな廟をたてたとのこと。

「前有水後有山」という風水の考え方をふまえて作られた廟だそうです。
この場所、住所がありません! 場所はバナナ畑の隣。
下記、ガイドしてくださった葉さんがまとめた
Facebookページに場所が載っています。
【昌黎祠】最後に行った場所は「昌黎祠」。学業の神様がまつられており、かつては児童たちに儒学を教える学堂として使われていたとのこと。今は様々な場所から試験の合格を願う人達がお参りにくる有名な廟だそうです。

昌黎祠[住所]屏東縣內埔鄉內埔村廣濟路164號
[電話]08 771 1587
[見学]毎日可能
[その他]
屏東県ウェブページ(日本語の解説)[行き方] 台湾鉄道屏東線竹田駅から車で10分ちょっと。
今回、竹田驛園から昌黎祠までをガイドしてくださったのは葉正洋さん。ガイドをお願いする場合は、葉さんの運営している下記の会社にお問い合わせください。
六堆文化觀光旅遊服務中心 (
Facebook)
[価格]1コース1人250元、ただし状況によって変動あり。
[予約]Facebookにて受付。中国語のみ対応可。
[その他]予約の際に希望すれば、日本語・英語のガイドも対応可。
【阿蘭田螺店】たくさんの客家の廟を回ったあとはお昼ご飯。
なんと、田螺(タニシ)を食べることに!
この辺ではポピュラーな食べ物なんだそうです。
お店は大通り沿いにあったのですが、パッと見ただけでは気がつかないくらい、ひっそりとした店構えでした。

山盛りの田螺、地元の人たちは楊枝をつかわず、器用に吸いだして食べていました。
しょっぱくてチマチマと食べるこの感じ…酒飲みの食べ物ですね!笑



客家の味付けはしょっぱいのでご飯がどんどん進んじゃいます。

阿蘭田螺店[住所]屏東縣佳冬鄉佳和路92號
[電話]08 866 6362
[営業時間]9:00〜14:00
[価格]今回は一人当たり200元前後
[行き方] 台湾鉄道屏東線佳冬駅から徒歩4分
【六根村】屏東客家の旅。いよいよ最後のエリアに到着です。
ここ佳冬郷の六根村をガイドしてくださったのは、客家文化の研究者でもある楊老師。
このエリアは、とても小さな地域に客家の家々がぎゅっと密集している場所で「古蹟の郷」とも呼ばれているそうです。
【楊氏宗祠】ここからガイドがスタートしました。道路を作るために取り壊される予定でしたが、専門家や住民の努力で守られた場所。国に認定されている古蹟でもあります。

台湾でここにしかない「太極兩儀池」。


数年前に修復が終わったばかりのため、建物の色彩も美しいです。
楊氏宗祠[住所]屏東縣佳冬鄉冬根路19之30號
[行き方]台湾鉄道屏東線佳冬駅から徒歩10分
楊老師について行って、徒歩で村の中に入っていきます。
小さな村の中には、客家語で書かれた詩やイラストがたくさん。フォトスポットばかりです。



1910年頃、当時この村で唯一の2階建だった百貨店、張家商樓。
この中は客家に関する資料館にもなっています。
張家商樓[住所]屏東縣佳冬鄉六根村西邊路1號
[営業時間]毎日9:00〜17:30(12:00〜14:00は昼休み)
他の建物の中では、実際にこの村に住んでいる方のお話を聞きました。
これは、親を看病している子供が使うベッドだったそうです。


この建物を作るときに使われた「タイワンレンガ」。日本統治時代のものです。

日本語を話してくれた、素敵なおばあちゃんもいました。

ガイドをしてくれた楊老師。本当に情熱的な方でした!
六根村の見学[営業時間]毎日可能。ガイドは要予約。
[価格]ガイド1回1600元
[その他]ガイドの予約は
張家商樓活化駐地工作站のFacebookのメッセージから可能(問い合わせは中国語のみ)。
お別れする時に、暑さでくたびれた私たちを気遣って、楊老師が古早味(懐かしの味)の紅茶をご馳走してくれました。
【清香冰果室】このお店、実は50年以上の老舗。

メニューを見てみると、おいしそうなものがたくさん!
「四果冰」が看板メニューのようです。

紅茶はキンキンに冷えていて、疲れた体に沁み渡りました。
清香冰果室 (
Facebook)
[住所]屏東縣佳冬鄉六根村佳和路102號
[電話]08 866 1935
[営業時間]7:00〜20:00
[行き方] 台湾鉄道屏東線佳冬駅から徒歩3分
屏東客家の旅は、これにて終了。
2日間で出会ったのは、今まで知らないことばかりだった台湾客家の文化。
客家といえば花布と客家料理のイメージしかなかった私。
ですが、実はとても奥深くて、さらにその文化を守ろうと奮闘している方たちがいることを知りました。
ガイドさん達の説明を聞き逃すまいと、必死に話を聞き、こんなにも頭使った台湾の旅も初めてでした。
たくさんの歴史と人に出会える屏東。
また今度、プライベートでゆっくりと行ってみたいと思っています。
* * *
追伸。
最後に、今回の旅で教えていただいた、車のチャーターや民宿の情報を。
まず、車のチャーターの会社その1。今回の全体のツアーを担当したガイドさんがオススメしてくれたのは、こちらの会社。
【屏東客運】(
公式サイト)
前回、おきらく台湾研究所・研究員Aさんの屏東ツアーの際に利用した会社です。
最小の車が9人乗りだそうなので、友人や家族での旅行にぴったりですね。
車のチャーター、価格は8時間5500〜6000元。英語、日本語対応。高雄、屏東地区が対象です。
車のチャーターの会社その2はこちら。
【my taiwan tour】(
公式サイト)
外国人による台湾旅行を専門に扱っている会社。昨年台北で行われた世大運(夏季ユニバーシアード)で、外国人の接待等を担当した会社だそうです。チャーターだけでなく、様々なツアーも取り扱っています。
次に民宿。佳冬を案内してくれた楊老師推薦の民宿です。海の近くにあります。
【佳南漁場】 (
公式サイト)
[住所]屏東縣佳冬鄉ョ家村十全路145號
[電話]0977-475797 または 0932-756800
[価格]一棟貸切:休日12000元、二人部屋:休日2980元など
[行き方]台湾鉄道屏東線佳冬駅から徒歩16分