101の展望台にテント泊した二日目の朝。スタッフの声で目が覚める。昨晩、起こしてくれるようにお願いしていたので来てくれたようだ。朝の4時半。外はまだ薄暗い。日の出を見るためとは言え、眠い…。さすがに眠い…。
昨日、寝袋にくるまって眠りについたのは12時近く。ところが隣のテントのお父さんが大いびき。スタッフにもらった耳栓が何の役に立たないほどの大音量。いろんな人が泊まるテント泊だからこういうことも起きるかあ。仕方ないけど眠いな。
所長と研究員Bはスタッフの声掛けにも気づかず爆睡しているので、とりあえず二人を起こす。眠い目をこすりながら、みんなで簡単な身支度。他のテントからも眠そうな顔の親子がのそのそと出てくる。スタッフに声掛けを頼まなかったテントはまだ夢の中。
5時になると屋外展望台が開いた。眠い顔で待っていた人々がぞろぞろと屋外へ。小学生低学年くらいの子もいる。早起きして偉いねえ。
屋外に出ると、まだ夜明け前。夏だけどちょっとだけひんやりとした空気。街は薄暗くて静か。まだみんな眠っている。
日の出は5時過ぎ。その時間が近づくにつれ、少しずつ、少しずつ街も明るくなっていく。そのたびに表情を変える街の姿を、息を呑むような気持ちで見下ろす。
結局この日は雲が多く、日の出はよく見えなかった。でも、刻々と表情を変えていく朝の台北を101の展望台から見下ろすという経験だけでも、十分スペシャル。早起きは辛かったけど、心から幸せな気持ちになった。

余韻に浸りながら振り返ると、ドリンクが用意されていた。夜明けに101展望台であったかいコーヒー! 所長はオレンジジュースを飲んでにっこり。どこまで気が利くの、このプラン…。

6時になったら、いったん、テントのあるフロアに撤収。もう一度テントで休んだり、朝の身支度をしたり、みんな思い思いに時間を過ごす。我々もテントに戻ってゴロゴロ。

6時半から朝食。なんと屋外展望台に鉄板が設置され、蛋餅が次々と焼かれていく! いやでも、ここ、101の屋外展望台だよ? ここで蛋餅焼く? 食べる?
心の中で突っ込むも、やはり焼きたては美味しい。外も絶景だ。素晴らしすぎる。

蛋餅の他にランチボックスも配布。これは子ども用。大人はサンドイッチとベーグルサンドだった。包装紙を見ると、拉亞漢堡のケータリングかな。
ご飯の後は、みんなで体操。スタッフのお姉さんの呼びかけに、ちびっ子たちが集まる。
大人ぶりたい所長は参加拒否。でも参加賞だけは、ちゃっかりもらってきていた。こずるい。
ご飯も体操も終わると、三々五々、みんな自分のテントへ戻っていく。一休みしたら、後片付け。荷物をたたみ、テントや寝具を片付ける。今までテントがいっぱい並んでいたフロアが、きれいさっぱり元通りの展望台に。不思議な感じ。
まとめた荷物を預かってもらって、8時からガイドツアーが始まる。グループに分かれて、101についての解説を受けたり、展望台からの見どころを教えてもらったり。日本人参加者が複数いた我々のグループは、日本語が話せるガイドさん。要所要所で日本語の解説が入るので、ありがたかった。
しかも、このガイド、ポイントごとに子ども向けクイズあり。正解した子は商品(シール)がもらえるとあって、みんな必死。所長もさくっと正解を出してシールを手に入れていた。ちなみにクイズも解答も中国語。現地の子に競り勝つ所長の中国語力。景品目当ての時だけ発揮されるってどうなの?と思わず苦笑い。

ガイドツアーのクライマックスは、101階の参観。実は101階はVIPフロアということで、普段は公開されていない。ここに入れるのはなかなか特別な事らしいが、かなり慌ただしい中での参観だったので良い写真が撮れず。でも一段と窓が広く、一般の展望台よりも更に眺めを堪能できる感じ。何より「入れないところに入れた」という満足感がすごい。
101階から通常の展望フロアまで戻ったら、101ガイドツアーはおしまい。そして、ツアーの終了をもって101宿泊イベントもおしまいになる。スタッフにお礼を言って帰る人、もうちょっと展望台を楽しむ人。解散後の行動はそれぞれ自由。
ちなみに解散時間の9時は、101展望台のオープン時間。キャンプ参加者と入れ替わりに、普通のお客さんが上がってくる。今まで閉まっていたお店が次々とオープンして、夜とはまったく違う様子になるのが面白かった。我々もぶらぶらと景色を見たり、キャンプ参加特典の割引券を使ってショップで買い物をしたり。名残惜しくてウロウロしたけど、昨夜の疲れもあるので荷物を引き取って101を後にした。
なんだかもう、思った以上に盛りだくさん、サービス満点の企画だった。今回、写真を整理しながら「ああ、楽しかったなあ」としみじみと思ってしまったほどの充実感。まさに「一生の思い出」。これから101を見上げるたびに「あそこに泊まったよねえ」と3人で話すのだと思う。それって、なかなか幸せなことじゃないだろうか。

夏休みも終わり、今年は販売終了となってしまったこのプラン。来年も販売を計画しているとのこと。興味を持たれた方は、ぜひKKdayさんのサイトをチェック。今年は、5月末頃に販売開始だったので(参考:今年5月のKKdayのプレスリリース)、来年もその頃には何らかの動きがあるかと。
あと、日本から参加する場合の注意点をいくつか。
●日本語の話せるスタッフはいる。しかし、アナウンスはあまりない。でも他の人の動きを見て、気になることがあったら聞きに行けば何とかなる。
●翌日は眠い。よほど体力がない限り、そのまま観光に出かけるのは大変かもしれない。特に子どもは。
そうだ。あと、もう一つ重大なことが。

自分が使ったこの寝袋。なんと、参加者にプレゼント! 各自が持ち帰るのだ! ということで……、我々はこの寝袋を3個持って日本に帰国したのだ〜。いや、嬉しいですよ。ちゃんとした寝袋だから。でもね、かさばる。3個あると、とってもかさばる。帰国時のパッキングについては、よく考えておいた方がいいかも(笑)。
でも、そんなこんなをひっくるめても、徹頭徹尾、痒いところに手が届く感じの気配りがあるし、イベント盛りだくさんで楽しいし、お土産もいっぱいもらえるし、一生の記念になるし。この内容でこの価格は本当にお値打ちなので、心からお勧めしたい。興味を持たれた方、ぜひ来年チャレンジしてみてください!
【お知らせ】
10月21日(日)、オンラインイベント「台湾「親子留学」報告会 2018」開催!
・台湾サマースクール事情(3校を紹介)
・未就学児の幼稚園・保育園情報
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……などをご紹介します。
詳細はこちらをご参照。ご関心のある方はぜひ!
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