2011年01月12日

彰化肉圓節

ここ一カ月の間に、台湾ではギネス記録をめざすローカルフードのイベントが二つほど開催されています。ギネス記録といっても、何しろ台湾のローカルフードなので、世界レベルで競う事情は(少なくとも日本から見ている分には)ややピンと来ないのも正直なところ。しかし(少なくともローカルには)何だか盛り上がっている感じなので、せっかくなのでご紹介。今回はまず、昨年12月25日に開催された「2010彰化肉圓節」公式サイト)について。

彰化は台中のちょっと西南にある台湾中部の都市ですが、「彰化三寶」(肉圓・爌肉飯・貓鼠麵)と呼ばれる小吃がよく知られています。今回はそのひとつの肉圓(バーワン)について。肉圓とは、肉・貝柱・椎茸などの餡を、ぷるぷるした「Q」なでんぷん質の皮でくるみ、低温の油で揚げたあと、ハサミで切れ目を入れてタレをかけるという食べ物。とってもポピュラーな食べ物ですが、揚げずに蒸したり、またタレの味わいが違ったり(南部ではより甘い、と聞いた気が)、台湾の中でも微妙に地域差があるようです。

さて「肉圓節」とは、要するに「肉圓フェスティバル」というイベントのことで、彰化では2007年から毎年開催されているそうです。昨年末に開催された「2010彰化肉圓節」では、無料で肉圓を5000個ふるまうなどの企画もあったようですが、一番の目玉企画は、「ギネス記録を更新する巨大肉圓をつくる」でした。このイベント開催前の世界記録がいったい誰によるものなのかわかりませんが(!)、そしてそもそも本当に台湾のあの肉圓限定の記録なのか、もう少し間口を広げて世界各地の同様の料理(ってあるのか?)もあわせて最大記録ということなのかもわかりませんが、ともかくそういう企画が行われ、なんと630キロに及ぶ巨大な肉圓がつくられたそうです!

聯合報の記事(「630公斤肉圓 寫金氏紀錄」)には、巨大さがよくわかる写真が載っています。さすがに揚げずに蒸したみたいですね。また、自由時報の記事(「「彰化破紀錄」630公斤肉圓 世界第一」)によれば、用いた材料について以下のような記述があります。うーんたくさん。
破紀錄的大肉圓用了一百六十四多公斤的蕃薯粉、絞肉四百四十一多公斤、芋頭三十九多公斤、油蔥十八多公斤等,總重有六百九十四多公斤的食材,經烹煮後,淨重六百三十公斤,打破去年希臘製作出三百十五公斤的肉圓紀錄,如果加上鍋具一百三十六公斤,總重七百六十六公斤,也打破世界紀錄。


せっかくなので動画も2つほどご紹介。まず、肉圓ってどんなものかが初心者にもよくわかる説明から始まり、最後にギネス記録の肉圓に至る、行き届いたものを。画質もきれいです。


こちらの動画は、ギネス記録の巨大肉圓の迫力がよりよくわかるもの。


正直言って、肉圓って、台湾の小吃の中ではそんなに思い入れがないのですが、こんな企画が行われるぐらい親しまれているんだなあと改めて痛感。お好きな方、いますか?

posted by 研究員B at 02:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月23日

台灣豬腳節(台湾豚足フェスティバル)

台湾観光協会・東京事務所でもらってきた『台湾観光月刊』508号をみていて、「台湾各地の行事予定」というページにたどりつき、「いろんなイベントやってるなあ」と思っていたら、目に飛び込んできたのが――「2010台湾豚足節」

豚足節! 電影節(映画祭)とかならわかるし、あと牛肉麺節(牛肉麺フェスティバル)もあるのは知ってるけど、豚足節?? なんかすごそうな予感が、と思い、台湾豚足節(正確には「台灣豬腳節」=台湾豚足フェスティバル)のオフィシャルサイトをみてみました。

パソコンの設定のせいか?いきなり轟音でテーマソング「豬腳丟丟銅」が轟く。その脱力ソング(すいません:この歌についてはまた追って)の強烈さにびっくり。

この「2010台湾豚足節」ですが、豚足は台湾の伝統的な食文化のひとつであり、これをもっと多くの人に伝えるべく、特に台湾の若い世代や外国人に台湾の伝統や文化をアピールするべく、始められた企画とのこと。曾永權(台湾の国会にあたる立法院の副院長)という政治家が旗振り役のようです。台湾南部の観光プロモーションという意図もないわけではないようで、台湾で人気が続く自転車旅行となぜか結び付けようとしていたり(!?)もしています。

具体的な内容は、豚足の店のネット上での人気投票、豚足料理のコンテスト、ライブイベント(もう終わってしまったみたい)など。豚足みやげの人気投票もあるみたい。またサイトには、以前のエントリでもとりあげた「豬腳麵線」と厄落としについても、説明が載っていました。

というわけで、とても南部的なイベントのようです。開催期間が10月30日までらしいので、当初はもっといろいろ企画があったのかもしれませんが、ユニークなイベントでおもしろいです。


テレビニュースでの報道(民視新聞):


脱力感あふれる台灣豬腳節テーマソング「豬腳丟丟銅」


Focus Taiwanでのビデオニュースでの紹介。英語。
"Taiwan's love of pork knuckles"


しかし検索しても、見事なまでにこのイベントは日本語ではほとんど紹介されていないですね。気になる!

posted by 研究員B at 02:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月28日

豬腳麵線

今回はまた、先日の台湾「出張」とは離れた話題を。

先週、インドの観光名所で過激派が発砲する事件があり、台湾からの観光客が負傷したというニュースがありました。

共同通信「印、発砲で台湾観光客2人けが 最大級モスク付近」

実は、負傷したのは台湾の観光客ではなく、台湾のテレビ番組「食尚玩家」の撮影スタッフの2人でした。「食尚玩家」といえば、以前当ブログでも紹介した台湾のグルメ情報番組で、研究員AもBもお気に入りの番組。現場には司会役のレポーター・莎莎もいたのですが、彼女は無事。負傷した2人も、幸い命に別状はありませんでした。

「食尚玩家」をよく観ていることもあって、これを知ったときは本当にびっくりしたのですが、今回の本題はこの事件そのものとは別の話を。

事件後数日経って、莎莎や負傷したスタッフの1人などが台湾に帰国したときのニュース映像を見ていて、気になることがありました。莎莎の母親(この方は本当は一般人ですが、ときどきなぜか番組にも登場し、莎莎と一緒に旅をしたり食べ歩いていたりします)が出迎えたのですが、娘との抱擁の後に、莎媽が突如「豬腳麵線」(豚足のせ素麺、といえばいい?)を盛った皿を出してきて、莎莎やスタッフたちに食べさせているシーンが映っていました。

民視新聞のもの。38秒とか47秒のあたり。


もっとはっきりその様子がわかるのは、こちら(元は蘋果日報のもの)。21秒のあたりから。


なぜいきなり豬腳麵線を? と思ったのですが、どうも豬腳麵線には厄払いの料理という意味があるらしく、災難にあった人が食べるもののようです。(ただし、中文wikipediaには、「常用於祝賀祝壽,尤其是在閏月時給長輩祝壽,也用在災難過後去去霉氣之用」とあるので、厄払いだけではないようです。誕生日や長寿を祝うときに食べることも多いみたい)

また、莎莎たちも麺をひとまとまりになっている状態のままパクッと食べていて、負傷したスタッフが食べるときも「噛み切らないで」と莎媽は言っていたのも気になりました。上でちょっと書いた、長寿とかと関係があるのかも。

ちなみに、なぜ豬腳麵線が厄払いの意味をもつのかについては、理由を説明しているページを見つけたけど、信頼度は不明。識者の情報を求む。

で、実際探してみると、確かに台湾の皆さんは意味があるタイミングで豬腳麵線を食べています。

例1:ドラマ「夜市人生」のワンシーン。何があったのかはわからないけど、冒頭早々から、「真的好好吃、平安無事」と言いながら豬腳麵線を食べています。


例2:タレント陳美鳳。4月に国道で土砂崩れがあって車が埋まってしまう事故があったのですが、車で走行中だった彼女はぎりぎりで難を逃れたようです。まさに豬腳麵線の出番。1分01秒あたりから。


なお、莎莎と莎媽はその後、空港からすぐに行天宮に行ってお参りをしたとのこと。即座にそういう行動をとる点は、これも台湾的といえば台湾的かも。
posted by 研究員B at 02:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする