2016年06月25日

第27屆金曲獎・ノミネートリスト再チェック2

第27屆金曲獎・ノミネートリストの再チェック(後)

今週末、6月25日(土)は「第27屆金曲獎」の発表日です(公式サイト)。前回のエントリに引き続き、発表前の復習として、ノミネートリストの再チェックをしてみます。今回は後半、個人への賞やインストゥルメンタル音楽などの諸部門です。

【演唱類】(ボーカル部門)……の続き

■最佳作曲人獎(最優秀作曲賞)
陳建瑋/K鳥《古倫美亞》:陳建瑋
蔡健雅/失語者《失語者》:蔡健雅
林俊傑/不為誰而作的歌《實驗專輯 和自己對話》:林俊傑
吳青峰/下雨的夜晚《冬 未了》:蘇打
JerryC/小幸運《我的少女時代》:田馥甄

強力なラインナップが並ぶ部門。これもどれが獲ってもおかしくないかも。

■最佳作詞人獎(最優秀作詞賞)
謝銘祐/生份的情歌《古倫美亞》:陳建瑋
武雄/拆《張三李四》:張三李四
陳仨/母系社會《AMIT2》:AMIT
吳青峰/痛快的哀艷《冬 未了》:蘇打
吳青峰/他舉起右手點名《冬 未了》:蘇打

ここも動向が気になる部門。青峰はさすがの2曲ノミネート。

■最佳編曲人獎(最優秀編曲賞)
陳建瑋、陳君豪、Jakub Kubi Groos、奧迪、李達文/Would you be my girl《古倫美亞》:陳建瑋、大支
許郁瑛、盧律銘/給提姆波頓先生的一封信《搖擺電力公司》:許哲珮
趙兆/深海之尋《李健 第六張 創作專輯》:李健
常石磊、安棟/活著是最好的死亡《失語者》:蔡健雅
蘇打香A林暐哲/痛快的哀艷《冬 未了》:蘇打

またまた実力派ぞろいの部門。
たくさんノミネートされていて、さんざん他の部門でも名前が出ていますが、ようやく陳建瑋を取り上げましょう。多くの歌手に曲を提供しプロデュースをしてきた彼、満を持してリリースしたファーストアルバムが2年前の金曲獎で2部門受賞、そして今回、第2作の《古倫美亞》はさらに多数の部門でノミネート。この部門では、ラッパーの大支をフィーチャーしたチューンが選ばれています。陳建瑋、スタイル幅広い!

陳建瑋 Feat.大支《Would you be my girl》



■最佳專輯製作人獎(最優秀アルバムプロデューサー賞)
許哲珮、王希文/搖擺電力公司:許哲珮
阿弟仔、AMIT/AMIT2:AMIT
安棟、蔡健雅/失語者:蔡健雅
林俊傑/實驗專輯 和自己對話:林俊傑
林暐哲/冬 未了:蘇打

ここも本当に強力な面々ですが、許哲珮がプロデューサーとしてここに食い込んだのはすごいと思います。

■最佳單曲製作人獎(最優秀シングルプロデューサー賞)
蕭賀碩/呷飽未《台灣美樂地》:蕭賀碩
謝震廷、蔡政勳/燈光《謝震廷/ 查理 PROGRESS REPORTS》:謝震廷
趙兆/深海之尋《李健 第六張 創作專輯》:李健
陳建騏/練習失去《一半。萬芳的小劇場》:萬芳
陳建騏/大齡女子《大齡女子》:彭佳慧

派手さはないかもしれないけど、蕭賀碩・萬芳・彭佳慧などのノミネートが注目される、なかなか興味深い部門。

■最佳國語男歌手獎(最優秀國語男性シンガー賞)
黃明志/亞洲通殺2015
李健/李健 第六張 創作專輯
柯智棠/你不真的想流浪
Matzka/東南美
林俊傑/實驗專輯 和自己對話

JJが強そうですが、黃明志・Matzka・柯智棠のような新しい顔ぶれも。ご紹介するのはMatzka。これも張三李四とはちょっと違うけど、パワフルめのおじさん賛歌だよな。

Matzka《大叔》


■最佳國語女歌手獎(最優秀國語女性シンガー賞)
許哲珮/搖擺電力公司
小霞/小霞
蘇運瑩/冥明
AMIT/AMIT2
蔡健雅/失語者
彭佳慧/大齡女子

AMITとターニャが軸なんでしょうが、でもこの部門もなかなかみんな強力です。新人賞以来の、本当に久々のノミネートとなった彭佳慧(ジュリア・パン)のMVをご紹介。藍心湄が熱演しています!

彭佳慧《大齡女子》


■最佳台語男歌手獎(最優秀台湾語男性シンガー賞)
陳建瑋/古倫美亞
陳雷/懷念你媽媽
許富凱/許富凱-少年夢
荒山亮/為你活下去
流氓阿コ/無路用的咖小

結構多彩な今年のこの部門のラインナップ、音楽シーンから離れていた流氓阿コが久々にリリースしたアルバムから、タイトルチューンを紹介しましょう。

流氓阿コ《無路用的咖小》


■最佳台語女歌手獎(最優秀台湾語女性シンガー賞)
秀蘭瑪雅/秀蘭瑪雅-天頂星
黃妃/黃妃-無字天書
曹雅雯/曹雅雯-一生平安
江惠儀/緩緩愛

今年は台語男歌手に比べて、こちらのコテコテ度がやや高い気が…。でも歌がうまい人が多いです。この中から、ショートカットにして雰囲気が変わった正統派、江惠儀の歌声を。

江惠儀《緩緩愛》


■最佳客語歌手獎(最優秀客家語シンガー賞)
秋林/大嶺腳下
羅文裕/驚喜時刻
iColor愛客樂/靚靚
黃子軒與山平快/異鄉人

最佳客語專輯獎(ベスト客家語アルバム賞)と同じ面々。

■最佳原住民語歌手獎(最優秀原住民語シンガー賞)
吳昊恩/游
巴ョ(高仲杰)/古老的透明
少妮瑤.久分勒分/從未離開

巴ョがノミネート! 都会の原住民の思いを歌い上げる少妮瑤もユニークです。

■最佳樂團獎(最優秀バンド賞)
麋先生(吳聖皓、林譜タ、張以諾、盧逸凡、余柏羲)/沒名字的人類
io樂團(Hans陳思翰,Angus陳逸年,Cody潘國笙)/III
宇宙人(林忠諭(小玉)、陳奎言(阿奎)、方奎棠(方Q))/一萬小時(10000 hours)
脫拉庫(國璽、老佑、阿吉、小凡、江爆)/賀爾蒙先生
旺福(姚浚民、謝謹如、古欣玉、杜秉鴻)/阿爸我要當歌星
蘇打香i吳青峰、 謝馨儀、 劉家凱、何景揚、龔ト祺、史俊威)/冬 未了

この部門はどうなるか大変気になる!
どうせなら、他でもたくさんノミネートされている蘇打高カゃないバンドが受賞すると面白いんだけどな。過去三回ノミネートされながらも、まだ受賞していない旺福を応援! また日本に来て!

旺福《阿爸我要當歌星》


■最佳演唱組合獎(最優秀ユニット賞)
cozy diary_輕日記(小路、楊子霆)/好好過生活
嬉班子(江鳥(江季鴻)、李冠澐、許文馨、鄭宇孝、林怡帆、楊青樺、唐郁茹、劉美玲、李兆蘋、李函霓、高于敬)/那些非洲人教我的事
玖壹壹(陳皓宇、廖建至、洪瑜鴻)/玖肆伍叁
張三李四(張錫安、李百罡、黃昺翔、馬捲ワ)/張三李四

ここも気になる部門。ノミネートラッシュの張三李四や、話題の玖壹壹も注目だけど、出そうでなかなか出なかったフルアルバムを昨年ついにリリースしたcozy diary_輕日記を。

cozy diary_輕日記《我想變成我》


■最佳新人獎(最優秀新人賞)
Hello Nico/熟悉的荒涼
謝震廷/謝震廷/ 查理 PROGRESS REPORTS
柯智棠/你不真的想流浪
岑寧兒/here
張三李四/張三李四
蘇運瑩/冥明
熊仔/∞ 無限

激戦区! ノミネート多数ながらどれも強力で、新人の部門とは思えぬ高いレベルの争い。紹介するのは柯智棠。魏如萱のいとこだという彼、ハスキーボイスの英語詞が耳に残ります。「It Was May」ではなく、ユニークなMVでもあるこちらを。思わず口ずさみそう。

柯智棠《Me and My Candy House》



【演奏類】(インストゥルメンタル部門)

■最佳專輯獎(ベストインストゥルメンタルアルバム賞)
Simple Life:楊曉恩、Lou Rainone、林煒盛、落合誠治
GRAND BAZAAR:BAZAAR
聽見 黃裕翔:黃裕翔
SEMIFUSA同名專輯:SEMIFUSA室內樂團
灣生回家:鍾興民

■最佳專輯製作人獎(最優秀インストゥルメンタルアルバムプロデューサー賞)
楊曉恩/Simple Life:楊曉恩、Lou Rainone、林煒盛、落合誠治
呂聖斐、董舜文/6:無限融合樂團
林強/刺客聶隱娘電影原聲專輯
余佳倫、應奇軒/SEMIFUSA同名專輯:SEMIFUSA室內樂團
鍾興民/灣生回家:鍾興民

■最佳作曲人獎
楊曉恩/Simple Life《Simple Life》:楊曉恩、Lou Rainone、林煒盛、落合誠治
黃裕翔/聽見風《聽見 黃裕翔》:黃裕翔
黃裕翔/高鐵小旅行《聽見 黃裕翔》:黃裕翔
張宜蓁/瑚姬舞《刺客聶隱娘電影原聲專輯》:笛子 邱奕興、笙 楊智博、揚琴 李孟學、打擊 鄭雅心、打擊 馬儁人、中亞弦樂 張宜蓁、烏コ琴 阿樂蹦・貴妃
李欣芸 CinCin Lee/海上情書 Love Letter Over the Sea《李欣芸與陳瑞斌的海上情書》:李家豪、曾智弘、黃日昇、保卜

毎年充実しているのにもなかなか紹介できないインストゥルメンタル部門ですが、今年も充実しています。『黒衣の刺客』や『湾生回家』などの映画もの、本格派の女性ジャズサックスプレイヤー・楊曉恩、コンスタントにリリースを続けているジャズ/フュージョンバンドの無限融合樂團、いつもハイクオリティな作品を出し続けている李欣芸、そして『光にふれる』の黄裕翔などなど、どれも気になりますが、今回はSEMIFUSA室內樂團をご紹介。

SEMIFUSA室內樂團は、6人の弦楽器の女性演奏家のグループ。パーカッシヴな弦の使い方を積極的にするリズミックなスタイルで、DJを入れてみたり、なかなか個性的で面白いです。各メンバーは、さまざまなアーティストのバックでの演奏経験があるようです。「SEMIFUSA」とはスペイン語で64分音符のことなのだとか。彼女たち、各種イベントや結婚式でも演奏してくれるらしいので、ご関心の向きは公式サイトからお問い合わせを!

SEMIFUSA《Let The Groove Begin》



以上の他にも、ジャケット/パッケージや録音の賞もあるのですが、以下リストのみ載せておきます。何が受賞するかよりも、ノミネートリストの多彩さと新しい発見が毎年楽しい金曲獎、今年も楽しませてもらいました(って授賞式はこれからですが!)。

■最佳專輯包裝獎
吳建龍/張三李四
林緯銘 Weiming Lin/一切不滅定律
黃家賢/賀爾蒙先生
方序中/東南美
趙奕翔/GIGO
聶永真/邱月雲小姐收

■最佳演唱錄音專輯獎
新的心跳(主要錄音人員:Peter Roberts、Lupo Groinig、Strawberry/主要混音人員:Richard Furch、George Dum/主要母帶後製人員:Reuben Cohen)
光凍(主要錄音人員:李游、竇如意、張博、顏仲坤/主要混音人員:Howie、Joe Hirst/主要母帶後製人員:Ray Stuff)
AMIT2(主要錄音人員:陳文駿、陳振發/主要混音人員:樊乃綱/主要母帶後製人員:Joe LaPorta)
失語者(主要錄音人員:Kyle Hoffmann/主要混音人員:安棟、Richard Furch/主要母帶後製人員:John Davis)
愛上自己/台灣太陽娛樂有限公司 (主要錄音人員:周志豪、葉育軒/主要混音人員:王俊傑、林正忠/主要母帶後製人員:Chris Gehringer)

■最佳演奏錄音專輯獎
奇人密碼:古羅布之謎|電影原聲帶(主要錄音人員:楊敏奇、李兆陽、吳榮恩、林孝親、朱敬然、陳以霖、柯宗佑、江松松、楊邦昊/主要混音人員:楊敏奇、Craig Burbidge、王俊傑(小K)、Simon Li/主要母帶後製人員:孫仲舒)
長橋(主要錄音人員:鄭李守信/主要混音人員:陳振發/主要母帶後製人員:王家棟)
Simple Life(主要錄音人員:Kyle Cassel/主要混音人員:Dave Darlington/主要母帶後製人員:Dave Darlington)
自己的房間(主要錄音人員:Todd Carder、Pat Noonan (The Bunker Studio)/主要混音人員:Brian Montgomery、魏毓鮮/主要母帶後製人員:Systems Two Recording Studio)
SEMIFUSA同名專輯/SEMIFUSA室內樂團(主要錄音人員:余佳倫/主要混音人員:余佳倫/主要母帶後製人員:Jeff Lipton、Maria Rice)

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2016年06月24日

第27屆金曲獎・ノミネートリスト再チェック1

第27屆金曲獎・ノミネートリストの再チェック(前)

今週末、2016年6月25日(土)は「第27屆金曲獎」の発表日です(公式サイト)。毎年使っている説明を今年も繰り返すと、この金曲獎、「台湾のグラミー賞」としばしば言われる、台湾で最もメジャーな音楽賞です(同時に、選考に一癖あるともよく言われます)。明日発表されるのは、金曲獎の中の「流行音樂」(ポピュラー音楽)関連の諸部門です。

例年同様に、今回のエントリでは、発表前の復習として、ノミネートリストの再チェックをしてみます。過去の金曲獎については、以下のリンクをご参照: 2015年(ノミネートリスト結果)、2014年(ノミネートリスト結果)、2013年(ノミネートリスト結果)、2012年(ノミネートリスト結果)、2011年(ノミネートリスト結果)、2010年(結果の一部)。

以上、ほぼ例年のコピペです(すみません)。ではさっそく、以下長くなりますがご容赦を。


【演唱類】(ボーカル部門)

■最佳年度歌曲獎(ベストソング賞)
不要放棄Aka pisawad(母語版)《太陽的孩子 Wawa No Cidal 電影原聲帶》:舒米恩・魯碧
母系社會《AMIT2》:AMIT
不為誰而作的歌《實驗專輯 和自己對話》林俊傑
下雨的夜晚《冬 未了》:蘇打
小幸運《我的少女時代》:田馥甄

昨年11月に、金馬獎の最佳原創電影歌曲(最優秀映画主題歌賞)を競った2曲(「不要放棄」と「小幸運」)が気になるけど、他もすべて強力なラインナップ。どれが獲ってもおかしくない気がします。
ここでは、近々東京で上映企画もある、鄭有傑監督《太陽的孩子》(「太陽の子」)の主題歌・舒米恩の「不要放棄」をご紹介。アミ語のヴァージョンです。

舒米恩《不要放棄Aka pisawad》



■最佳國語專輯獎(ベスト國語アルバム賞)
搖擺電力公司:許哲珮
謝震廷/ 查理 PROGRESS REPORTS:謝震廷
AMIT2:AMIT
失語者:蔡健雅
冬 未了:蘇打
∞ 無限:熊仔

さすがベスト國語アルバム賞!という強力な面々が並ぶ中、ノミネートされた謝震廷と熊仔はかなりすごい気が。謝震廷、「超級星光大道」や吳汶芳との「Double 2 樂團」などを経て、ついにここまで来るとは、なんとも感慨深い…。というわけで、彼の動画を。

謝震廷《燈光》



■最佳台語專輯獎(ベスト台湾語アルバム賞)
台語新浪潮:荒山亮
歌聲進鄉團:施文彬
古倫美亞:陳建瑋
張三李四:張三李四
緩緩愛:江惠儀

実力派が並んでいますが、そんな中、新人でノミネートされた(それどころか、今回多数の部門でノミネートされていてびっくり!)張三李四が個人的には注目です。眷村出身の4人組が台湾語で歌う、文字通りのおじさん賛歌は(私がおじさんなせいもあって?)しみじみ耳に残ります。おーじっさん!ほんだらー!

張三李四《歐吉桑乎乾啦》



■最佳客語專輯獎(ベスト客家語アルバム賞)
大嶺腳下:秋林
驚喜時刻:羅文裕
靚靚:iColor愛客樂
異鄉人:黃子軒

掘り出し物がよく登場するので毎年目が離せない客家語の部門、今年は羅文裕をご紹介。といっても、彼は掘り出し物というには既にキャリアも長く、いい作品も多いシンガーソングライターで、またさまざまなアーティストに曲を提供し(例えば言承旭の《我是真的真的很愛你》)、林俊傑との交流が深いことでも知られているかもしれません。

そんな羅文裕の昨年リリースの新作も、佳曲がいろいろあるのですが、ここで取り上げるのは、ちょっとコミカル?な《請說客語》。007風の音とMVですが、歌っているうちに客家語が身につくかもしれない?というもの。かつて学校で國語が強制されていた時代、他の言葉を話してしまったら、首に「請說國語」と書かれた板をかけられてしまうということがあったのですが、それをもじった「請說客語」がタイトルになっています。MV中では、「助けてー」と國語で言っても気づかれないけど、客家語で言ったら羅文裕が助けに来てくれます(笑)。最後に出てくるのが、客家の食材の豆乾なのも面白いです。

女主角を演じているのは、超級星光大道に出演するなどの歌手活動や、最近ではストリートでのドラムプレイで知られている陳曼青VelaBlue。彼女は父親が客家人(母親がアミ族)だそうです。

羅文裕《請說客語》



■最佳原住民語專輯獎(ベスト原住民語アルバム賞)
自由的旅程:蘇瓦那與CMO樂團
游:吳昊恩
大巴六九部落傳唱歌謠:大巴六九

かつて家家と「昊恩家家」で活動していた吳昊恩も気になるのですが、この部門からは蘇瓦那與CMO樂團を取り上げたいと思います。蘇瓦那(李志偉)はアミ族の歌手で、2010年に創造音樂室內樂團(Creating Music Orchestra: CMO)を他の二人のアミ族の若者と結成。この「蘇瓦那與CMO樂團」はその発展形で、現在は原住民と漢族が半々の構成だそうです。蘇瓦那は3年前には、アカペラグループ・歐開合唱團の一員として金曲獎を受賞しています(受賞した《O-Kai A Cappella》、いい作品でした;現在は歐開合唱團からは離れているようです)。

蘇瓦那與CMO樂團は、さまざまな背景の音楽を巧みに共存させてオリジナルなものを生み出そうとしているようで、原住民の音楽だけでなく、ジャズやクラシックなどさまざまな要素が入った音楽を聴かせます。弦楽器の導入はなかなか興味深いです。生で聴いてみたい! とても印象的なこの曲を:

蘇瓦那與CMO樂團《Kao'ripan no kilang 生命樹》



■最佳音樂錄影帶獎(ベストミュージックビデオ賞)
盛夏光年《盛夏光年》/導演:蘇建益/五月天
如同悲傷被下載了兩次《如同悲傷被下載了兩次》/導演:談宗藩/陳珊妮 ft.林宥嘉
I'm Not Yours《呸》/導演:陳奕仁/蔡依林
I am alive feat. Jason Mraz《新地球》/導演:劉耕名/林俊傑
我想知道你的一切《機會與命運》/導演:陳宏一/HUSH

ユニークなMVがずらりと並んでいますが、この中で一つあえて選ぶなら…ということで、陳珊妮 ft.林宥嘉の《如同悲傷被下載了兩次》を。歌詞を映すこととページをめくることの融合は、MVではときどきみられるアイディアですが、このMVもかなり工夫がされています。

陳珊妮 ft.林宥嘉《如同悲傷被下載了兩次》



残りの部門は、明日改めて! → 後半はこちら


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2016年06月23日

「台湾の音楽フェスへ行こう!」這・世界音樂節

「台湾の音楽フェスへ行こう!」3日目・這・世界音樂節

虎ノ門の台湾文化センターによるトーク&ライブイベント「台湾の音楽フェスへ行こう!」、3日間のレポをまとめるシリーズ、今回は3日目(6月13日)のレポです(1日目・2日目のレポはそれぞれこちらこちら)。

この日は、前2日に比べかな〜り“濃さ”がにじみ出る企画でしたが、大変楽しく興味深く、前2日に負けない充実の内容でした。楽しさという点では3日間で最高だったかも。あー楽しかった。

この日のテーマは、「這・世界音樂節」Facebook)。台湾文化センターのページによると、2015年12月に初めて開催された、「台湾初のワールド・ミュージックに特化した音楽フェスティバル」で、「台湾原住民や客家を初め、アジア各地のエスニックな音楽アーティスト」を招いたものだそうです。この日、原住民と客家のアーティストがライブに登場するのはこのフェスをふまえていたからですね。

ただし!!この日のトークでは、このフェスについてはほとんど(まったく?)言及されませんでした(笑)! ではどうだったかというと…

この日のトークで登場したのは、這・世界音樂節のオーガナイザー・張四十三。個性的な作品を多数リリースしている台湾のレーベル「角頭音樂」公式サイト)を率いている人物です、また、今回の一連の企画では取り上げられていませんが、台湾で最も有名な音楽フェスの一つ「貢寮國際海洋音樂祭」(2000年〜)を立ち上げた人でもあります。(あと、今回は話題に出ませんでしたが、以前からずっと観たい!と思っている舞台劇+映画の《很久沒有敬我了妳》Facebook予告編動画)のプロデュースも担当していました。)

缶ビールを持って登場した張四十三、まず始めたのは、ある日本の若者の捜索依頼(笑)でした。詳細は略しますが、この話題で盛り上げ(!)オーディエンスの心をぐっとつかんだ後は、彼が率いるレーベル「角頭音樂」の紹介。25cm×25cmの紙ジャケット入りの角頭音樂のCDは、台湾のCDショップを訪れた人なら見おぼえがあるかもしれません。「やくざの親分(K社會老大)」という意味の「角頭」をレーベルの名前に選んだのはなぜか(かつて角頭になりたいと思っていたけどなれなかった、だから音楽で「角頭」をめざそうと思った、と!)など、ノリよく本題に沿っているようないないような話を展開して、どんどん会場を盛り上げていきます。原住民音楽の佳作を多数リリースしていることで知られる「角頭音樂」ですが、日本のアーティストなど幅広い音楽を紹介してます。でも、この日紹介された、(新たに台北駐日経済文化代表処駐日代表に就任した)謝長廷のオカリナのCD(!)なんてものまでリリースしているのは知りませんでした!

その後、どうやら張四十三がこの日一番話したかったらしい話題へ。それは、彼が企画した来月開催の「金光舞台車閃閃嘉年華」の紹介と勧誘(笑)、でした。

その前段として、彼が解説したのは、台湾のお祭り(だけではないのですが)に登場する華やかな山車(といっていいのか)の変遷です。「傳統藝閣車」→「電子琴花車」(元はトラック、荷台部分で歌い踊れる)→「貨櫃舞台車」(開くとステージになる)という展開を画像を見せながら説明し(どんなものか気になる方は検索してみてください!)、さらに「吉普鋼管車」(ジープの屋根にポールを設置してそこでポールダンスをする!)などまで動画で紹介していました。ご存じの方はご存じの、台湾南部のコテコテカルチャーです。

で、7月9日に台北・市政府前で開催される「金光舞台車閃閃嘉年華」Facebook)では、この「貨櫃舞台車」を台湾中から市政府前に30台(!)集結させ、西樂隊の演奏、鋼管女郎のポールダンス、小吃などが楽しめるというもの。また台客ロックのライブもあり、濁水溪公社・董事長樂團・四分衛・流氓。阿コ・Skaraokeという納得の面々が登場します。コテコテカルチャー全面展開のこのイベント、かな〜り気になりますが、張四十三はとにかくこのイベントをプッシュしていて、即刻フライトと宿泊を予約せよ!と繰り返し強調していました(笑)。

というわけで、この張四十三のトークは非常に面白かった! 彼の話術も、持ち出されるネタのユニークさや強烈さもすごかったのですが、同時に強く感じたのは、ただそれだけではない話だったということです。話の要所要所で、原住民の社会的位置にふれたり、彼自身の親の話を持ち出したりするなどして、一見びっくりなネタであっても、具体的な生活実感に結びつけて語られていたように感じました。だからこそ、コテコテ南部風のネタ各種も、笑いを誘うだけの話ではなく、どれもいわば血の通った話として伝わっていたように思います。だからこそ、本当に面白い話でした。
ちなみに、「貨櫃舞台車」の写真の展示会を9月下旬に台湾文化センターで開催するとのこと。気になります!

続いてはライブ、最初に登場したのは查勞.巴西瓦里Facebook)。查勞は去年(2015年)の金曲獎で最佳原住民語專輯獎(ベスト原住民語アルバム賞)を受賞した、アミ族の歌手です。受賞作収録曲のMVで聴いていた彼の音楽は、マダガスカルやスペインのテイストが交じり合う、洗練された印象だったのですが、生の查勞はいい意味で洗練とは違いました(笑)。なかなかストレートにパンチのある歌い手で、ニコニコしながらて実にノリよく、オーディエンスを積極的に巻き込みつつ盛り上げて歌ってくれました。原住民音楽の枠を超えるぐらいの勢いは確かにあり、楽しめました。
改めて、MVをはりつけておきます。

查勞‧巴西瓦里《藤 Rattan》


次に登場したのは、ベテランの客家の歌手で、新寶島康樂隊のメンバーでもある、黃連U(Ayugo: Facebookwikipedia)。この3日間で一番のベテランの登場!と思ったけど、なぜか微妙に緊張して落ち着かない様子。実際ご本人も緊張していると言っていて、ギターが微妙な瞬間もありました(笑)。まあ、いつもはバンドを従えての登場なので、彼ひとりというのはあまりないのは確かかも。
とはいえ、歌声の見事さは間違いなく本物。一曲ごとに徐々に調子を上げ、最後の「山歌一條路」は実に素晴らしく、聴き入ってしまいました。新寶島康樂隊でも来日してほしいものです。
というわけで、その「山歌一條路」のMVをはりつけておきましょう。

黃連U「山歌一條路」



以上、期待以上に楽しい夜でした! 日本で体験できる企画としては本当に貴重で、満足満足。関係者のみなさんにはほんと感謝です。

最後に、すべて終了後の、リラックスしたオヤジ3人の図を!

20160613.JPG

posted by 研究員B at 01:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月22日

「台湾の音楽フェスへ行こう!」簡單生活節

「台湾の音楽フェスへ行こう!」2日目・簡單生活節

虎ノ門の台湾文化センターによるトーク&ライブイベント「台湾の音楽フェスへ行こう!」、3日間のレポをまとめるシリーズ、今回は2日目(6月12日)のレポです(1日目のレポはこちら)。

今回とりあげるフェスは、「Simple Life 簡單生活節」公式サイトFacebook)。2006年から隔年で開催されてきたフェスです。

Simple Lifeって、確かに二年に一度の音楽フェスではあるのですが、もともと音楽だけに限定されてはいないイベントという印象がありました。二年に一度だけではなく、日常的に行われているいろいろな幅広いクリエイティブな活動(例えば、週末に開催されるSimple Marketのような活動)こそがSimple Lifeである、という感じがあったので、そのあたりも含めて、どういう話が聞けるのだろうと楽しみにしていました。

この日登場したのは、Simple Life 簡單生活節のオーガナイザーである音楽プロデューサー張培仁(Landy)。長く多彩なキャリアの彼、年表(!)を映しながら、Simple Lifeに至るまでの諸活動を自ら説明してくれました。彼の話は興味深い点がたくさんあって実に面白かったのですが、一番印象に残ったのは、音楽とライフスタイルが不可分であるという点を強調していたことです。

かつて西洋音楽が憧れの対象だった時も、音楽が単独で成り立っていたのではなく、当時の人々のライフスタイルを取り入れて成り立っていたものだったということ。そのことに改めて気づき、ライフスタイルと結びついた形での音楽やフェスをやろうと考えたのだそうです。ただその第一弾はSimple Lifeではなく、「台客ロックフェスティバル(2005年の台客搖滾演唱會・2006年の台客搖滾嘉年華など)」でした。その後、音楽と生活スタイルのつながりという問題意識をさらに展開したのが、Simple Life 簡単生活節だというわけです。

個人的には、これはかなりびっくりしました。だって、シンプルさやナチュラルさを志向するSimple Lifeと、コテコテの極みである台客ロックフェスティバルって、かなり距離があるような気がしたので! でも、改めて考えると、「台客搖滾」はまさに音楽と生活スタイルのつながりをストレートに示す企画だったと思います。あの頃に一気に盛り上がった「台客」ブームを、こういう文脈で見る視点は意外ながらも納得でした(台客ロックフェスティバルに張培仁が関わっていたとは気づいていませんでしたが、帰宅後に当時買った本・『《Call Me台客!》』(2005年、博客來)を調べると、確かに張培仁の記事「「我的生活就是美」 談台客的爆發力」が載っていました)。

張培仁いわく、今の音楽は、スタジオやCDに閉じ込められるものではなく、「逆に生活に戻ってきている」のであり、生活のかかわりを経てこそパワーを得るとのこと。1枚のCDや一人のアーティストが個々バラバラに…というのは、今では制約の中にあることでしかなく、生活との関わりは、それを超えた自由や可能性や創作意欲の発露の足場となるものとして張培仁は考えているようでした。今の時代の創作意欲は、そのような環境をつくることによってかきたてられるのだとも言っていた気がします(間違いなどあればご指摘を!)。Simple Lifeだけでなく、彼がかかわったLegacy好,丘も、こうした考えが原点にあるのだとか。

ただアーティストを集めてライブをするというのではなく、音楽にとどまらない自分たちなりのビジョンを抱いてフェスを営んでいるということがよく伝わってくる話でした。それも、個々のクリエイターが創作意欲をフルに発揮できるような場をつくるということが出発点なので、ただビジョンを上から提示するという形でもないのが興味深かったです。新しいフェスのあり方として、一つの「都市」という表現をしていたのは、そういうことなのだろうと感じました。

トーク終了後はライブ。最初に登場したのは、蘇珮卿 Paige SuFacebook)。Flying Monkeysとのトリオで登場することが多いと思いますが、今回はパートナーでもあるCody Byasseeとのデュオでの演奏でした。

鮮やかな青のハープを、エフェクターも駆使しつつ、華麗に、そしてダイナミックに弾きながら歌う、なかなか見事なパフォーマンス。彼女はかなり正統な音楽教育を小さい頃からしっかり叩き込まれた人ですが(でも小さい頃は反抗的だったと自ら語っていましたが・笑)、クラシックから南インド音楽に至るまで、本格的かつ多彩な音楽キャリアがにじみ出るユニークなスタイルでした。あと、演奏だけでなくシンガーとしても非常に説得的で、落ち着いた歌声が印象的でした。
また、Codyのプレイもなかなか効いていました。かなりこちょこちょと(?)細かいことをやっていましたが、パーカッショニストとして引き出しが多そうな人で、彼自身にも興味を持ちました。Codyは蔡健雅、宇宙人、岑寧兒などのサポートでも演奏しているみたいです。

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次に登場したのは、個人的に今回の一連の企画で最大の注目、‪皇后皮箱‬ Queen SuitcaseFacebook)。日本で聴ける日が来るとは、感慨深い!

皇后皮箱、やはり生で聴いても素晴らしかった! ボーカルの卡菈の声が実に好聽で、耳に残るメロディー、サウンドのスタイリッシュさ、4人のファッションなど、魅力満点でした。卡菈がやはりステージでは目立つのですが、個人的に印象に残ったのはギターとボーカルの阿怪でした。音楽的に彼がキーパーソンであるのはわかっていましたが、ハスキーなボーカルが意外に(すいません)味わいがあり、音楽の幅を広げていました。60s〜70sサウンドを忠実に、でもどこか独自性を入れつつ料理してみせる手腕はなかなかで、ポップさとスタイルの完成度の調和は見事で、とっても楽しめました。ぜひまた日本でのライブをやってほしい!

ちなみに、皇后皮箱のMVは以前SNSでまとめて紹介しています。どれもユニークで楽しいものばかりなので、未見の方はぜひ! → https://www.facebook.com/okiraku.tw/posts/1016168138419166

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今回出演した蘇珮卿も皇后皮箱も、自分たちのスタイルをすごく感じさせる2組で、その点もSimple Life 簡単生活節のコンセプトとも響きあっていて、よかったと思いました。いい雰囲気の、楽しくまた刺激を受けた時間を過ごせました。

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終了後、張培仁にお願いして、自宅から持ってきた本、王鵬淩・E Jay・陳怡如『簡單生活的寧靜革命 We Are Beautiful』(2010年、博客來)にサインをもらいました。もともとは研究員Aが買った本ですが、もう少々古くなったかもしれないけど、Simple Lifeについては一番まとまっている本だと思います(積読ですが…)。これを機に読まねば!というか、読めるだけの語学力をまず身につけねば…。

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posted by 研究員B at 00:13 | Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月19日

「台湾の音楽フェスへ行こう!」大港開唱

「台湾の音楽フェスへ行こう!」1日目・大港開唱

虎ノ門に台湾文化センターがオープンして1年、それを機に開催される「台湾カルチャーフェスティバル」のオープニング企画として、「台湾の音楽フェスへ行こう!」という3日間のトーク&ライブイベントが開催されました。幸運にも抽選に当たり、全日行くことができたので、(もう一週間経ってしまいましたが…)レポをまとめておこうと思います。既にSNSに載せたものをベースに、適宜情報を追加しました。

今回は、まず1日目(6月11日)のレポを。
この日は、夜のイベントに先立って、午後2時から関係者向けのオープニングセレモニーが1時間ほど開催されました。ありがたいことに関係方面からお声をかけていただき、末席から覗かせてもらいました。
このセレモニーは、同じ日からスタートするもう一つのアート関係の企画との合同のものだったので、関係者の数も多く、それぞれの挨拶とスピーチを一通りやって写真撮影をするだけでタイムアップ、というものでした。その中で、注目はやはり閃靈のフレディ・リム(林昶佐)でした。

台湾語での挨拶から始めたフレディのスピーチの内容は、アジアンパラダイスの記事に詳しく紹介されています。印象に残ったのは、文化の面での交流がもつ意味の大きさを強調していたところで、それを語る彼の姿になんとなく「ホームグラウンド」感があったのです。今や立法委員(国会議員)であるフレディ、その立場にふさわしい(?)落ち着いた雰囲気をたたえてはいましたが、今回は政治的な文脈をことさらに意識したり強調したりしなくてもいい「文化」に関わる活動であるせいか、適度にリラックスして発言できるのかもなあ、などと(あくまで想像ですが)思いながら聞いていました。

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続いて、夜のトーク&ライブイベント。進行の遅れやオーディエンスの多さなどで、入場まではなかなか大変でしたが(整理番号がかなり後ろの方だったので、結構長時間屋外待機でした…笑)、充実した内容で楽しい時間を過ごせました!

この日は、高雄で開催されているMegaport Festival(大港開唱)がテーマ。まずは、元・大港開唱のオーガナイザーであるフレディが再び登場してトーク。でもフェスについてはあまりふれず、昼のスピーチの内容を日本の音楽ファン向けに言い換えて伝えるというものでした(これはこれで興味深かったです)。フェスの具体的な内容は、フレディに代わって登場した閃靈のドリス(葉湘怡)が説明。眼鏡姿のドリスはステージで観るのとは全然違う印象。たまたま目撃したのですが、開場前に、外に並んでいるファンの目の前をドリスが入っていく場面があって、でもほぼ気づかれずにさりげなく通り抜けていました。この日の彼女だとなかなか気づかないかもしれません!

ステージ設営の工夫などを淡々と語るドリスの話で印象に残ったのは、メインのオーディエンスである若者たちの親世代のアーティストも起用しているという点。確かに今年の大港開唱でも、沈文程や徐懷トなどがラインナップに加わっていて、面白い試みだと思いました。もう一点は、フェスは若者の現実逃避の場なのではないという考えから、現実の社会的な諸問題を考える機会を提供する場にもしているということでした。同性婚やひまわり学生運動の例を挙げていましたが、上映された映像でも、高雄同志遊行(高雄プライドパレード)のブースが映っていました。ただ音楽を聴かせるというだけではない、意味のある場にしようという姿勢は(他のフェスにもみられるものですが)興味深かったです。

トーク終了後は、KKBOXでの生中継があるせいか質疑応答などはなく、そのままライブに移行。
まず登場したのは阿飛西雅Facebookwikipedia)。彼らは2年前の台ワンダフル/サマソニ以来の来日ライブ。あの轟音のスタイルを、ビルの中のスペースで本当にやるのだろうかと思っていましたが、容赦なく(笑)実行していました。

ベテランの彼らは今回も安定のパフォーマンスで、でも2年前よりソリッドさが増していて、非常にかっこよく、印象的でした。意外にも(?)、ステージ後のインタビューが笑いに満ちて盛り上がりました(笑)。小花(吳逸駿)があんなキャラだったとは!
ちなみに阿飛西雅のベース・KKこと葉宛青は、著名インディーズレーベルの小白兔唱片を立ち上げた、台湾インディーズ界の重鎮の一人。ステージ左のギター張勝為は、去年のサマソニにも拍謝少年の一員として来日しています。

次に登場したのは宇宙人(Cosmos People)。彼らもこれまた安定のパフォーマンスでした。この人たち、短い時間でも、オーディエンスを盛り上げ楽しませるツボを本当によくわかっています。今回もその力量をいかんなく発揮、とっても楽しい時間でした。演奏のクオリティもますます上がっていた気が。インタビューも「広末涼子」やら「堂本剛」やら、意外?な名前が。

トリは滅火器(Fire EX.)。この日の滅火器は、とっても珍しいアンプラグドでのパフォーマンスでした。台湾でも5回ぐらいしかやっていないとのこと。どんな雰囲気になるのだろう…と思っていましたが、始まってみるとこれが非常に味わい深く、はっきり言ってかなり感動的なステージで、生で聴けたのは本当に幸運でした。よくよく彼らを見てみると、東北支援のリストバンドとか広島カープのギターストラップとか、随所に日本アイテムを身に着けていました(翌日は千葉ロッテの試合に行ったようですが)。

というわけで、非常に満足度の高い夜でした。特に、場つなぎ程度かと当初思った(すみません)インタビューが、どのバンドも相当に面白く充実していて、会場の雰囲気を非常によくしていたと思います。司会の関谷元子さんと通訳の星原宣子さんに感謝!

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posted by 研究員B at 23:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする