2019年11月10日

盧廣仲(クラウド・ルー)インタビュー(後編)

前回に続き、12月11日に渋谷TSUTAYA O-EASTでの来日ライブを控えている盧廣仲(クラウド・ルー)のインタビューをお届けします。

後編では、聴いている音楽、これまでのキャリアとこれからなどについて聞きました。インタビューは前編に引き続き、おきらく台湾研究所・研究員Bが担当しました。(B)

** ** **

【聴いている音楽】

――ご自身でもいろいろ音楽を聴いていると思うのですが、最近はどんなものを聴いていますか?

 最近ですか……9月に来日した時に教えてもらった「King Gnu(キングヌー)」。日本の新しいバンドですよね。あと最近は……チェット・ベイカーですね。チェット・ベイカーのプレイをギターで再現してみようとしたりしています。

――チェット・ベイカー! ジャズはずっと聴いてきていらっしゃいますよね。

 大人になってから一番よく聴いたのはジャズだと思います。

――残念ながら私は行けなかったのですが、昨年ビルボードライブ東京でやったライブでも、ジャズのセットがありましたよね。ジャズへのチャレンジは面白い試みなので、ぜひこれからもいろいろ挑戦してほしいと思っています。

 あの時のライブは自分でも強く印象に残っています。ジャズは即興性がすごく重要ですが、バンドのメンバーそれぞれも即興性に満ちた素晴らしいプレイをしてくれたと思います。

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【バンドのメンバーとお勧めの音楽】

――12月の来日ライブでは、バンドのメンバーはどのような面々になる予定でしょうか?

 台北アリーナに出演したときのメンバーを連れて行きたいと思っています。メンバーたちはみな素晴らしいプレイヤーで、それぞれがプロデューサーになれる力量がある人ばかりです。制作中の新しいアルバムでも、協力してもらっているんですよ。
 長く一緒にやっているメンバーも多いのですが、それはメンバーそれぞれの性格が似ているから、特に音楽について考えていることが近いので、お互いに遠慮なく言いたいことを言い合える関係になっているからかもしれません。

――個人的にうかがいたいのですが、キーボードの阿雞(十九兩樂團)はどういう方でしょうか?

 彼は非常にスペシャルな人です! おひつじ座らしく、まっすぐな性格ですね。IQの高い人で、話せば話すほど新しい発見があります。音楽についてだけでなく、普段の何気ない会話でもそうなので、彼と一緒に仕事をするようになってからいろいろなことを学びました。彼の頭の中にはたくさんのとても美しいハーモニーが眠っているので、それをどうしたらうまく引き出せるのか、今まだ模索しているところです。
 彼はステージパフォーマンスもすごいし、バンドメンバーというよりもアーティストですよね。ステージに立つとすごくオーラがあります。

――盧廣仲を通じて初めて台湾の音楽に接した日本のファンもいると思うのですが、おすすめの台湾のアーティストやバンドを教えてください。1番おすすめは盧廣仲だと思うので、2番目のおすすめを(笑)。

 んー……陳綺貞(チアー・チェン)!



――同じレーベルの先輩である陳綺貞とは作詞を共作したりしていますが、どんな関係ですか?

 師弟関係でしょうね。先生と生徒(笑)。一時期、作詞の方法やロジックについて指導を受けていましたから。前回のアルバムをレコーディングしたときも、彼女がボーカルディレクターをやってくれたおかげで、声の出し方について新しい発見がありました。

――本当に先生ですね! 厳しい先生ですか?

 それなりの威厳はありますね。

――陳綺貞はまだ日本でライブをやったことがないと思うので、機会があればぜひ日本でライブをするよう彼女にお伝えください。クラウドさんとの共演も歓迎です(笑)。

 わかりました、帰ったら必ず伝えます(笑)。


【節目を迎えていることと「大人」】

――デビュー以来の盧廣仲さんをみてきて、これまでいくつか「節目」を経験されていると感じています。例えば、兵役のあとに台南まで歩くという経験をしていますが、あれも新しいステージに進むための一つの節目だったのではと思っていました。
 そして、あくまで私の印象にすぎませんが、今また節目の時期を迎えているのではと感じています。単にデビューして11年経ったというだけでなく、俳優という新しい経験を積むなどして、アーティストとして新しいステージに進んだ、あるいは進みつつあるのかなと。特に、今年の台北と高雄のアリーナライブが「大人中」と題されていることからもそう感じました。



 確かに今は新しい段階に来ていると思います。これまでの活動で時期を分けるなら、一つは学生から兵役まで、もう一つはそれ以降現在までという二つに分けられます。
 「大人中」と題したのも、一緒にこの11年を過ごしてきた自分とファンが、以前はずっと先のことだと思っていた「大人」というものになる段階に来ているのかもしれないと思ったからです。だから「大人」は、自分とファンの方たち共通のテーマなのだと思っています。

――ご自身も「大人」になったという実感はありますか?

 ないですね(爆笑)。いや、でももしかしたら、ほんのちょっとはなったかも! むしろ「大人中」というタイトルをつけることで、このタイトルを見た人やコンサートに来てくれたファンに考えてもらえるかなあと思っていて。「大人ってどういうものだろう」というようなことをファンと一緒に話し合えたらいいなと。

――ご自身は「ほんのちょっと」は大人になったとおっしゃいましたが、それはどういう点でしょうか?(笑)

 デビューした頃は本当に恥ずかしがり屋で、公の場に出るとずっと床を見ていました。でも、ここ数年でやっと周りを気にかけることができるようになりました。ヘルプが必要な人はいるかなとか、水が必要な人はいるかな、とか。周りの人たちの手助けをできるようになってきたと思います。

――それは大人ですね!(笑)

 でもやっぱり時には床を見てしまいます。だから「ほんのちょっと」ですね(笑)。だけど、日々学んでいるんです。心理学者のユングが言うように、どんな人の心の中にも勇敢な子どもがいる。だからこそ誰もが子どものように、どんな人になりたいのか、日々学んでいるのではないでしょうか。

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――クラウドさんの音楽も、「大人」の音楽になっていくのでしょうか?

 すべて「大人」になる必要はないですけど、大部分は変わっていくのでしょうね。若い頃に書いた曲を歌いながら、「あれ、あの時自分は何を考えていたんだだろう? 何でこんな曲を作ったんだろう?」と思ってしまうこともあります。

――昔と今でご自身の目線が変わったという実感をお持ちなんですね。

 昔の歌で、「この辺の歌詞はちょっと直した方がいいんじゃないかなあ、直すのを手伝ってあげるんだけどなあ」と思ったりすることがあります。でもそれは否定しているわけではなくて。
 それはそれでその時の自分自身を表しているわけですし、こんな風に成長した自分もいる。今でもライブでは昔の曲を歌っていますが、それはオーディエンスの皆さんが、すべて合わさった今のこの自分を見てくれているからです。樹形図のように枝分かれをして広がっていった自分の人生を、ファンの皆さんと分かち合うような気持ちですね。

――これからの音楽活動で、どんな方向を目指していますか? 次のアルバムについてでも、もっと長期的な方向性でも結構です。

 新しいアルバムについては、ほとんど方向性が決まりました。新しい音や楽器を取り入れたいと思っています。今の時代は移り変わりが早いので、楽器やレコーディング機材はどんどん新しいものが出てきます。そうした新しい音を取り入れつつ、次の作品を作っていこうと思っています。僕も楽しみです。

――新しいアルバムは、いつ頃私たちは聴けそうですが?

 来年には必ず!(笑)

――12月の来日ライブはみんなとても楽しみにしていると思います。見どころを教えてください。

 先ほど言った「新しい音」をお届けしたいですし、セットリストも以前とは違うものにします。あと、みんなで一緒に踊れるような曲を少しやりたいと考えています。


【台南のおすすめ】

――最後に少し違うことを。私は9月に台南に行き、おいしい食事をたくさん食べて大変楽しく過ごしました。クラウドさんは台南のご出身ですが、台南エリアの魅力やおすすめの場所などがあればぜひ教えてください。

 僕より日本の方が台南のことをよく知っていると思いますよ! 本当に!(笑) 僕は台南生まれですが台南はとても大きいし、自分は家に引きこもってばかりいるタイプです。台南に戻っても家にいてばかりだから、みなさんがよく知っている台南の観光地については、あまり知らないのです。
 でもあえて自分が好きな場所を挙げるなら、億載金城安平古堡孔子廟のような古蹟ですね。そうした場所は大好きで、行くと柱や壁をさわってみたくなります。わあ、ここには何百年もの歴史があるんだ!と思うんですよ。
 食べ物なら、好物は牛肉湯、虱目魚肚湯、鱔魚意麵……。鍋燒意麵もとても美味しいです! 南部でしか食べられないんですよ。台北にはないんです。あと、台南では虱目魚肚湯を朝ごはんに食べるんですよ。

――私も台南で朝ごはんに虱目魚肚湯を食べました。

 おお、プロですね!(笑)

――ではどうもありがとうございました、12月のライブを楽しみにしています!

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(撮影:おきらく台湾研究所・研究員A)

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 インタビューは以上です! 盧廣仲の飾らない雰囲気が伝わっていれば何よりです。12月11日に、ちょっぴり「大人」になった彼の現在の姿を観ることができるでしょうか? 注目したいと思います。

 ワイズコネクションなど関係者のみなさま、通訳の星原宣子さん、そして盧廣仲に感謝!(B)


Crowd Lu 2019 World Tour Tokyo
【クラウド・ルー 2019 ワールド・ツアー・東京】

日程: 2019年12月11日(水)開場18:00 / 開演19:00
会場: Shibuya TSUTAYA O-EAST
料金(税込): 1Fスタンディング7,500円 / 2Fスタンディング7,500円
詳細: Crowd Lu クラウド・ルー 日本版オフィシャルサイト

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2019年11月09日

盧廣仲(クラウド・ルー)インタビュー(前編)

今回から2回に分けて、盧廣仲(クラウド・ルー)のインタビューをお届けします。

12月11日に渋谷TSUTAYA O-EASTでの来日ライブを控えている盧廣仲。その盧廣仲ご本人に取材する機会をいただきました!

今回のインタビューは「前編」として、海外でのライブの印象、俳優としての活動、創作の様子などについてです。クリエイターとしての盧廣仲の姿が、少しでも伝われば幸いです! なおインタビューは、前編・後編ともおきらく台湾研究所・研究員Bが担当しました。(B)

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【海外でのライブやイベントについて】

――クラウドさんは現在ワールドツアーで世界各地をまわっていますが、ライブに対する反応は国によって違いはありますか?

 そうですね、それぞれ違いがあります。例えば去年行ったアメリカやカナダではとってもクレイジーな盛り上がりで、何だか自分もスーパースターになったような気分になりました。今年行ったオーストラリアは、日本のライブと似た感じでした。静かな歌は静かに聴いてくれ、盛り上がってほしい歌ではすごく盛り上がってくれます。あとすごく集中してライブを聴いてくれて、手拍子のリズム感もすごくよかった。だからそれぞれ違いがありましたが、どれも素敵なライブ経験でした。

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――そうした国による反応の違いを意識して、ライブでのセットリストを変えたりすることはありますか?

 来てくれる人や場所によって変えることはあります。例えば日本では、野外でのステージの場合は、テンポの速いものやリズム感が感じられるものを選ぶようにしています。というのも、日本のみなさんは、自分の周りにちょっとしたスペースさえあれば、開放的な感じでノリよく踊ってくれるし楽しんでくれるので。昨年日本で出演した野外ライブでもそういう選曲をしました。

――9月には東京で、ファンとのトークイベントという面白い企画をやりましたね。

 なかなかない経験でした。世間話をしているのをみんなに見せるんですから(笑)。でも、すごくおもしろかったし、このスタイルはとても気に入りました。自分はブースの中にいるけど、みなさんの質問にすぐ返事ができますから。Instagramなどでもファンの質問に答えたりすることはあるのですが、その時よりももっとリアルにファンとやりとりをしている感じがありました。

――そんなイベントも開催できるほど、これまで活動を続けてきた結果日本のファンも広がってきたと思うのですが、ご自身で日本のファンの方々について変化は感じますか?

 日本で活動をするようになってまだ5年ぐらいですが、自分と大体同じくらいの年齢のファンが多いように思います。もう10年すれば、変化も感じられるようになるかもしれませんね。今のところ…、みなさん楽しそうです!(笑) 10年経ったら、子ども連れで来てくれる人もいたりするんじゃないでしょうか。だって台湾では、よく知っているファンが子どもを産んだり、結婚したりしているんですよ。これってすごく不思議な感覚で、ファンのみなさんと一緒に自分が年を重ねているような感じです。自分はずっと同じことをやっているのにね。

――ワールドツアーで世界各地をまわり、あちこちで食事をしてきたと思います。デビューアルバム収録の「早安晨之美」以来、朝食についてたずねられることが多いと思いますが、各地を旅する中で印象に残った朝食はありますか?

 もちろんあります。日本だとカレーと納豆ですね。日本のお米はおいしいです! 納豆を食べ始めたのは大学時代で、日本人の同級生から教えてもらいました。納豆は100回混ぜるように教わったのも彼なので、今でも納豆を混ぜるたびに彼のことを思い出します(笑)。出会った頃は独身だったのに、彼にはもう二人も子どもがいるんですよ。
 アメリカでは……パンケーキですね。パンケーキを自分で作って食べていました。とてもおいしかったです。毎日毎日食べていたので、台湾に帰ったらもうしばらくパンケーキは見たくないほどでした(笑)。


【俳優としての活動】

――ドラマ「花甲男孩轉大人(お花畑から来た少年)」への出演以来、俳優としての活躍も多くなっています。最近では、特にご自身の「愛情怎麼了嗎」のMVでの熱演は印象的でした。俳優としての活動が、音楽活動に対して影響を与えていることはありますか?



 あります。俳優として演技をする時は、自分とは違う人、時によっては自分とはまったくかけ離れた人を演じなければいけません。その人の世界を受け入れて、その人のやり方で話をしなければいけないわけです。自分の経験からすると、演技ってちょっと「霊媒」と似たようなところがあります。違う人が自分に乗り移り、自分とはまったく違う性格を自分のものにすることで、ストーリーを実体験できるんです。

――それは、俳優としての活動をすることで初めて経験できたことなのでしょうか。

 俳優の仕事をすることで、以前よりもそういう体験ができるようになりました。「霊媒」のような能力を前よりもっと発揮することができるようになったという感じでしょうか。演技をする時は役柄を研究しないといけない。自分と違う立場の人だったら、例えばコンビニの店員さんだったら、どんな経験をするだろう?どんな気持ちになるだろう?と考えなければいけません。「霊媒」の能力を使うことによって、いろんな人の抱えるストーリーを深く考えることができるようになりました。

――これからやってみたい役はありますか?

 今までの自分と違う役であれば、何でもやってみたいです。

――一緒にやってみたい監督や俳優はいますか?

 あまり考えたことはないのですが、これまでの経験だと、一緒に仕事をした監督や俳優の方々すべてから驚きを感じたり、新しいことを学んだりできました。だからもっとたくさんの素晴らしい方たちとお仕事ができるといいなと思っています。


【創作の現場】

――とっても忙しい毎日だと思いますが、その中で作曲や作詞に取り組むのはどんなときなのでしょう? 例えば朝なのか、夜なのか…。

 曲をつくるのは、朝起きて3時間以内にやるようにしています。その時間が一番大脳が動くからです。夜につくることもできますが、曲や詞を考えているうちに眠くなってしまうので(笑)。長い曲を書いていくのなら、朝の9時〜10時ぐらいの時間にやるのがいいと思っています。

――それは朝ごはんを食べた後ということでしょうか?(笑)

 そうです。ただし、朝ごはんをいっぱい食べてはいけません。食べすぎると血液が頭よりもおなかの方に行ってしまうので、控えめにする方がいいんです。これは科学的根拠に基づいた話ですよ(笑)。

――創作のインスピレーションは、日常のなかでどんなときに浮かびますか?

 メロディのインスピレーションを得るのは、移動中が多いですね。今回も東京に来る飛行機の中で一曲作りましたよ。飛行機の中は、スマホをいじることもできず、窓から見えるのもただ白い雲と空だけで、創作に集中できるぴったりの空間だと思います。

――作詞を他の人と共作した作品がありますが、共作するときはどのようにして進めるのでしょうか?

 いろんな方法があります。例えば80%ぐらいまで歌詞ができあがっているけど、どうやって完成させたらいいか迷った時や、タイトルを他の人が見た時にどう思うか気になった時などに、意見を聞いたりします。そこで新しい考えを聞いて、「わあ、そうだね!」となって歌詞を変えることもありますね。他に、先にタイトルを話し合って決めてから、その後もずっとアイディアを出し合いながら作り上げていくという方法もあります。

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(撮影:おきらく台湾研究所・研究員A)

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 インタビュー前編は以上です! 後編では、聴いている音楽、これまでのキャリアとこれからなどについてお届けするので、お楽しみに! 【後編はこちら】(B)


Crowd Lu 2019 World Tour Tokyo
【クラウド・ルー 2019 ワールド・ツアー・東京】

日程: 2019年12月11日(水)開場18:00 / 開演19:00
会場: Shibuya TSUTAYA O-EAST
料金(税込): 1Fスタンディング7,500円 / 2Fスタンディング7,500円
詳細: Crowd Lu クラウド・ルー 日本版オフィシャルサイト

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posted by 研究員B at 21:57 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月01日

第30屆金曲獎・結果

「第30屆金曲獎」、2019年6月29日夜に受賞者が発表されました(公式サイト)。ここのところ、毎年事前にノミネートリストをチェックするエントリを載せていましたが、今年は多忙のため断念…。せめて結果だけでもということで、このエントリでノミネートおよび受賞者・受賞作品のリストを紹介しようと思います(受賞者・受賞作品は★マークをつけています)。

なお過去の金曲獎については、以下のリンクをご参照:
2018年(ノミネートリスト(前)ノミネートリスト(後)結果)、
2017年(ノミネートリスト(前)ノミネートリスト(後)結果)、
2016年(ノミネートリスト(前)ノミネートリスト(後)結果)、
2015年(ノミネートリスト結果)、
2014年(ノミネートリスト結果)、
2013年(ノミネートリスト結果)、
2012年(ノミネートリスト結果)、
2011年(ノミネートリスト結果)、
2010年(結果の一部)。


【演唱類】(ボーカル部門)

■年度專輯獎(ベストアルバム賞)
最佳國語專輯獎入圍作品
最佳台語專輯獎入圍作品
最佳客語專輯獎入圍作品
最佳原住民語專輯獎入圍作品
L.O.V.E.﹙陳奕迅﹚

國語・台語・客語・原住民語の各ベストアルバムのノミネート作品と陳奕迅のアルバムから、全体でのベストアルバムを選出する賞。各部門の受賞アルバムのいずれかがここでも受賞するとは限らないのがポイントです。そして受賞したのは、
★Ugly Beauty﹙蔡依林﹚
でした! これは文句なしだと思います。クオリティ、アーティスティックなインパクト、社会的なインパクト、どの点をとっても頭一つ抜けていたと思います。授賞式でのステージパフォーマンスもかっこよかった!

■年度歌曲獎(ベストソング賞)
烏牛欄大護法-望天版《烏牛欄大護法-望天版》﹙閃靈;何韻詩﹚
海裡睡人《L.O.V.E.》﹙陳奕迅﹚
★玫瑰少年《Ugly Beauty》﹙蔡依林﹚
沙文《0》﹙林憶蓮﹚
十七《十七》﹙S.H.E﹚
新寫的舊歌《新寫的舊歌》﹙李宗盛﹚
浪流連《浪流連》﹙茄子蛋﹚

「玫瑰少年」が受賞! 同性婚が台湾で認められた年にふさわしい結果で、葉永ヤのお母さんも喜んでいるといいのですが。ジョリンの言葉もご紹介しておきます:「葉永ヤ提醒了我,在任何情況我都可能成為某種少數,我更要用同理心去愛我身邊的人。這首歌獻給他,也獻給曾經認為自己沒有機會的你。」
(玫瑰少年や葉永ヤについて説明は略しますが、例えば中文wikipedia「葉永ヤ事件」や、2017年の鈴木賢・明大教授のインタビュー記事をご参照ください)
ただこの曲は(この曲だけじゃないけど)、社会的な文脈以前にとにかく圧倒的なクオリティで、それだけでも十分に年度歌曲獎に値するレベルだと思います。まだ聴いたことない方は、今からでもぜひ。日本語訳の歌詞も表示できます。高水準のダンスパフォーマンスとダンサーたちの多様性も注目。

蔡依林「玫瑰少年」


受賞は逃しましたが、S.H.E「十七」もものすごく素晴らしいので、これもまだの方はぜひ。彼女たちのこれまでのさまざまな良さも苦労も巧みに盛り込まれていて、でもそのすべてをふまえた上でアニヴァーサリーを祝福する仕上がりで、感嘆ものです。青峰の曲も詞も見事。昨晩のパフォーマンスも感動的でした。

S.H.E「十七」


■最佳國語專輯獎(ベスト國語アルバム賞)
愛麗絲 Where Are We Going ?﹙謝震廷﹚
無病呻吟有情抒情﹙Leo王﹚
垂直活著,水平留戀著。﹙艾怡良﹚
★希遊記﹙孫盛希﹚
Ugly Beauty﹙蔡依林﹚
ØZI The Album﹙ØZI﹚
0﹙林憶蓮﹚

孫盛希が受賞! これはお見事でした。

■最佳台語專輯獎(ベスト台湾語アルバム賞)
政治﹙閃靈﹚
露螺﹙江惠儀﹚
查某囡仔﹙李千那﹚
爵好 Jazz's Good!﹙官靈芝 Emily Kuan﹚
溫一壺青春下酒﹙流氓阿コ﹚
暗網﹙大支﹚
★廖士賢 西部﹙廖士賢﹚

激戦の部門でしたが、廖士賢が受賞!

■最佳客語專輯獎(ベスト客家語アルバム賞)
漂移﹙徐哲緯;黃瑋傑;劉榮昌;葉ト渟﹚
轉Return&Restore﹙愛客樂iColor﹚
★落腳﹙羅思容﹚
理所當然﹙楊淑喻﹚

羅思容が受賞! 久々にまた来日してくれないかな?

■最佳原住民語專輯獎(ベスト原住民語アルバム賞)
★斯瓦細格﹙雅維・茉芮﹚
思念﹙沐妮悠﹚
VANGAV天窗﹙徹摩﹚
原音呈現 阿美族複音傳唱﹙吳家祿、曾光復、王福來、楊拾妹、林榮妹、郭美玉﹚
Ti Cemelesai Ata Salasaladj (阿新與他的朋友們)﹙Kerekelj (沈ム禎) / Eleng (林瑋h)﹚

雅維・茉芮 Yawai・Mawlinが受賞! 彼女のバックは柯泯桙フバンドのメンバーとほぼ(まったく?)同じだったりしますが、授賞式でもバンドメンバーの大偉(艾倫街的力透帥、擊沈女孩)と蛋(濁水溪公社、元・女孩與機器人)が一緒に壇上に上がっていました。昨年2度も来日したのに、どちらもタイミングがあわず残念ながら行けず……ぜひまた来日を!

■最佳音樂錄影帶獎(ベストミュージックビデオ賞)
Go Slow《Go Slow》﹙導演:関山雄太﹚ [Deca Joins]
烏牛欄大護法《政治》﹙導演:博コ;Mo﹚ [閃靈]
十七《十七》﹙導演:陳奕仁﹚ [S.H.E]
★Slow/Oriental《CASSA NOVA 半熟王子》﹙導演:Namso,Youkim﹚ [落日飛車]
十種自殺的方法《獲得》﹙導演:黃明志﹚ [黃若熙]
台灣好《南機場人》﹙導演:陳昇﹚ [陳昇]
Sabrina Don't Get Married Again!《Modern Tragedy》﹙導演:Robert Youngblood﹚ [王若琳]
怪美的《Ugly Beauty》﹙導演:陳奕仁﹚ [蔡依林]

例年同様、今年もユニークで工夫に満ちたMVがずらり。受賞した落日飛車のMVは、これまでのMVがどちらかというと無国籍なテイストのものが多かったのに対して、今回は台湾の街並みを舞台にした作品で、でもやはりユニヴァーサルな味わいがあり、独特の浮遊感もあって印象的でした。

落日飛車 Sunset Rollercoaster 「Slow」


…と書いているとどんどん長くなるので、いろいろ書きたいのを我慢して、以下急ぎます。

■最佳作曲人獎(最優秀作曲賞)
陳綺貞/傷害《沙發海》﹙陳綺貞﹚
★艾怡良/Forever Young《垂直活著,水平留戀著。》﹙艾怡良﹚
蔡健雅/遺書《我要給世界最悠長的濕吻》﹙蔡健雅﹚
李榮浩/慢慢喜歡你《我們在中場相遇》﹙莫文蔚﹚
鄭宜農/玉仔的心《玉仔的心》﹙鄭宜農﹚

■最佳作詞人獎(最優秀作詞賞)
林昶佐/烏牛欄大護法-望天版《烏牛欄大護法-望天版》﹙閃靈;何韻詩﹚
陳昇/雨晴《無歌之歌》﹙陳昇﹚
小寒/纖維《0》﹙林憶蓮﹚
★李宗盛/新寫的舊歌《新寫的舊歌》﹙李宗盛﹚
宋冬野/知道《知道》﹙宋冬野﹚

■最佳編曲人獎(最優秀編曲賞)
鍾濰宇 Yu/夢遊《希遊記》﹙孫盛希﹚
孫盛希;陳君豪;林泓毅;許郁瑛;鍾濰宇/人樣《希遊記》/﹙演唱者:孫盛希﹚
ØZI/B.O.《ØZI The Album》﹙ØZI﹚
★尊室安/遙遠的所在 Styx《廖士賢 西部》﹙廖士賢﹚
常石磊/魅惑《0》﹙林憶蓮﹚
YELLOW/不開燈俱樂部BKD CLUB《都市病》﹙YELLOW﹚

■最佳專輯製作人獎(最優秀アルバムプロデューサー賞)
陳建騏/垂直活著,水平留戀著。﹙艾怡良﹚
★王雙駿/L.O.V.E.﹙陳奕迅﹚
ィ子達; 岑寧兒/Nothing is Under Control/如此有限公司﹙岑寧兒﹚
Linus of Hollywood;Joanna Wang;Andrew Page/Modern Tragedy﹙王若琳﹚
荒井十一/幻﹙蘇運瑩﹚

■最佳單曲製作人獎(最優秀シングルプロデューサー賞)
謝震廷;陳君豪/愛麗絲《愛麗絲 Where Are We Going ?》﹙謝震廷﹚
Starr Chen 陳星翰;蔡依林/怪美的《Ugly Beauty》﹙蔡依林﹚
ØZI、剃刀蔣、米奇林、海大富/B.O.《ØZI The Album》﹙ØZI﹚
陳珊妮/自己的房間《自己的房間》﹙田馥甄﹚
陳建騏;韓立康/Don't cry Don't cry《Don't cry Don't cry》﹙魏如萱﹚
★余佳倫;黃宣/不開燈俱樂部BKD CLUB《都市病》﹙YELLOW﹚

個人的に気に入っていた(でもさすがに受賞はないと思っていた…それどころかノミネート自体もかなりびっくりだった)YELLOWが、まさかの受賞! この強力なライバルたちを差し置いて受賞するとは…。恭喜!
YELLOWは、作曲とボーカル担当の黃宣が率いるバンド。蔡健雅のバックなど経験豊富なベースの曹家瑋、三秒樂團のギター林庭トなどがメンバー。洗練されたサウンドですが、この曲は彼らの他の曲よりも積極的に崩しにかかっていて、ユニークで個人的には一番好印象でした。

YELLOW「不開燈俱樂部 BKD Club」


■最佳國語男歌手獎(最優秀國語男性シンガー賞)
謝震廷/愛麗絲 Where Are We Going ?
★Leo王/無病呻吟有情抒情
柯智棠/吟遊
李榮浩/耳朵
ØZI/ØZI The Album

ベテランやビッグネームが不在の年、どうなるかと思いましたが、Leo王が受賞! 巨大的轟鳴の頃から思うと驚きと感慨が…。才気あふれる彼には今後も期待。席でずっと顏社KAO!INCのタオルを持っていたこと、夜貓組の相方・春艷と顏社の迪拉胖が受賞に大喜びだったことが印象的でした。

Leo王「快樂的甘蔗人」(この曲あんまり國語で歌ってないけど)


■最佳國語女歌手獎(最優秀國語女性シンガー賞)
艾怡良/垂直活著,水平留戀著。
孫盛希/希遊記
岑寧兒/Nothing is Under Control
蔡依林/Ugly Beauty
★林憶蓮/0

激戦のこの部門、受賞したのはサンディー・ラム。さすがでした。

■最佳台語男歌手獎(最優秀台湾語男性シンガー賞)
康康/康康首張全新台語專輯ㄐㄧㄚ ㄐ ㄧ ㄚ ˊㄐㄧㄚˇ ㄐㄧㄚˋ
★流氓阿コ/溫一壺青春下酒
大支/暗網
廖士賢/廖士賢 西部
許富凱/我毋是你想的遐爾快樂

■最佳台語女歌手獎(最優秀台湾語女性シンガー賞)
★江惠儀/露螺
蔡秋鳳/蔡秋鳳-離水的魚
李千那/查某囡仔
官靈芝 Emily Kuan/爵好 Jazz's Good!
張涵雅/就是你 JUST YOU & me

昨年来日した江惠儀が受賞! 恭喜!

■最佳客語歌手獎(最優秀客家語シンガー賞)
愛客樂iColor/轉Return&Restore
羅思容/落腳
★楊淑喻(吉那罐子)/理所當然
謝宇威/ㄤ咕ㄤ咕2

吉那罐子の楊淑喻が受賞! とってもパワフルかつ表現力豊かなボーカリスト、一度来日してほしいと以前から思っています(かつてフジテレビの「ASIA VERSUS」でチャンピオンになったのはもう何年前だろう?)。

吉那罐子 理所當然專輯


■最佳原住民語歌手獎(最優秀原住民語シンガー賞)
★雅維・茉芮/斯瓦細格
桑梅絹/記憶中的搖籃
徹摩/VANGAV天窗
BOXING葛西瓦/Maya maluqem 別退縮 - Single

雅維・茉芮が2部門受賞!

■最佳樂團獎(最優秀バンド賞)
南瓜妮歌迷俱樂部(柯家洋;何俊葦;陳弘禮;林宜壕)/他我
★閃靈(林昶佐;劉笙彙;葉湘怡;汪子驤;高嘉エ)/政治
落日飛車(曾國宏TsengKuoHung,陳弘禮ChenHungLi,王少軒WangShaoHsuan,羅尊龍LoTsunLung,張浩嘉ChangHaoChia,黃浩庭HuangHaoTing,黃士瑋HuangShihWei)/CASSA NOVA 半熟王子
血肉果汁機(童仲宇、游家慶、劉宗霖、王君暉、任柏瑞)/深海童話
旺福(姚小民, MAMI, 推機, 肚皮)/旺情歌
美秀集團(狗柏;修齊;冠佑;珮慈;鍾リ)/電火王
Tizzy Bac(陳惠婷;林前源;許哲毓)/知人 Him

受賞は閃靈、強かった…。個人的には満を持しての旺福、または落日飛車やTizzy Bacに期待していたのですが。

■最佳演唱組合獎(最優秀ユニット賞)
★椅子樂團(裘詠靖;陳仲穎;孫伯元)/Lovely Sunday 樂芙莉聖代
Vast & Hazy(顏靜萱;林易祺)/求救訊號
歐開合唱團(葉微真;李湘君;葉孝恩;馮瀚亭)/南方靈魂
害喜喜(嚴文康;巫康裘)/害喜喜
頑童MJ116(周文傑;陳c榕;林睦淵)/走跳

椅子樂團が受賞! ダークホースと思っていましたが(失礼!)お見事でした。3月に高雄の大港開唱で観た彼らは、シンプルで懐かしくもどこかひねりも効いていて、とても気持ちのいいパフォーマンスだったのを思い出します。

椅子樂團 The Chairs 「Rollin' On」


■最佳新人獎(最優秀新人賞)
The Fur./Town
王艷薇/框不住的艷薇
Karencici/SHA YAN
美秀集團/電火王
★ØZI/ØZI The Album
厭世少年/青春校園戀愛物語 Campus Romance
劉柏辛/2029

ØZIが受賞! 私の好みは厭世少年でしたが、でもやはりØZIが強かった!
しかしこの部門、今年の面々はみな今後も大いに活躍してくれそうな雰囲気で、とっても楽しみです。

【演奏類】(インストゥルメンタル部門)

■最佳專輯獎(ベストインストゥルメンタルアルバム賞)
★Lines & Stains﹙東京中央線 Feat.謝明諺﹚
響味|味響﹙葉賀璞﹚
城市型動物﹙蘇郁涵﹚
Songs of Mystery and Hope﹙亞歷普洛尼﹚
K熊森林電影原聲帶﹙陳建年﹚

東京中央線が受賞! おめでとうございます! 日本人ミュージシャンとして本当に画期的なことで、さすがの一言。東京中央線はライブのグルーヴが最高なので、みなさん機会があればぜひ一度。さまざまなアーティストと共演し大活躍の謝明諺のサックスもぜひ。

東京中央線 (大竹研・早川徹・福島紀明)feat. 謝明諺 "Lines & Stains" album trailer (試聴用)


■最佳專輯製作人獎(最優秀インストゥルメンタルアルバムプロデューサー賞)
大竹研、早川徹、福島紀明/Lines & Stains﹙東京中央線 Feat.謝明諺﹚
蘇郁涵/城市型動物﹙演奏者:蘇郁涵﹚
盧律銘/小美 XIAO MEI (Original Motion Picture Soundtrack)﹙盧律銘﹚
★陳建年/K熊森林電影原聲帶﹙陳建年﹚
許郁瑛;余佳倫/波傑克特三 PROJECT 3﹙許郁瑛﹚

陳建年、インストゥルメンタルアルバムのプロデューサーとして受賞! シンガーとしての彼の実績を思うとちょっと不思議な感じです。

■最佳作曲人獎(最優秀インストゥルメンタル作曲賞)
早川徹/Sneezer (feat. Minyen Hsieh)《Lines & Stains》﹙東京中央線﹚
王希文/選擇《《引爆點》電影配樂原聲帶》﹙安コ石;王怡靜;朱玫玲;莊凱圍;簡凱玉;劉宜欣;曹予勉;黃マ誼;鄭鍇;聶子旂;莊婷湄;周子揚;林瑞斌;郭逸萱;蘇子茵室內樂團;張家瑀;陳依婷﹚
蘇郁涵/大旅程《城市型動物》﹙蘇郁涵﹚
羅寧/窗外《光與影的邂逅》﹙羅寧﹚
★許郁瑛/第三章:印度、義大利與我 CHAPTER III: INDIA, ITALY AND I《波傑克特三 PROJECT 3》﹙許郁瑛﹚

ジャズピアニストの許郁瑛が受賞。彼女は部門は違いますが2年連続での受賞です。受賞はできませんでしたが、東京中央線の早川さんがノミネートされたのもかなりすごいことかと。

【技術類】(技術部門)

■最佳專輯包裝獎(最優秀アルバムパッケージ賞)
★黃家賢、楊豐銘/Hold That Tiger / 擒虎記 [泥灘地浪人]
蔡書瑀/溫一壺青春下酒 [流氓阿コ]
陳世川/庸人自擾 [王理文]
方序中;吳建龍/換句話說 [HUSH]

■最佳演唱錄音專輯獎(最優秀ボーカルアルバム録音賞)
SHA YAN (主要錄音人員:張暐弘、蔡周翰、單為明、Karencici、kvn、馬丁、Jason Park,Newos/主要混音人員:Daniela Rivera、kvn、麻吉弟弟、仔仔(Will Peng)/主要母帶後製人員:Chris Gehringer) [Karencici]
Ugly Beauty(主要錄音人員:陳振發、陳文駿、林清智、楊敏奇、葉育軒、唐士a(瞇瞇)、王永鈞、蔡周翰、陳君豪、徐振程/主要混音人員:Luca Pretolesi、Andy Lin、Scott Banks、Phil Tan、Bill Zimmerman、黃文萱/主要母帶後製人員:Luca Pretolesi) [蔡依林]
Matzka Station(主要錄音人員:倪涵文、雷長航、李卓、Jorge Espinosa-Cruz、Andy Baker、蔡周翰、恭碩良、荒井十一、單為明、周天K/主要混音人員:周天K/主要母帶後製人員:Ted Jensen) [Matzka]
2029(主要錄音人員:Kenn Wu/主要混音人員:Bob Horn、Jochem Van Der Sag/主要母帶後製人員:Randy Merrill) [劉柏辛]
★0(主要錄音人員:倪涵文、林灝揚Y.Lam、張コ銘Derrick Sepnio、常石磊、李卓/主要混音人員:Brent Clark/主要母帶後製人員:Ryan Smith) [林憶蓮]

■最佳演奏錄音專輯獎
Ruby Pan 潘子爵融合爵士創作專輯(主要錄音人員:錢煒安/主要混音人員:木村正和/主要母帶後製人員:木村正和) [潘子爵]
城市探險 City Explorations(主要錄音人員:謝宜芳、謝豐澤、左興/主要混音人員:Craig Burbidge、Michele Paciulli、謝宜芳/主要母帶後製人員:Bob Ludwig) [Skyline 天際線融合爵士樂團]
無限融合樂團 9(主要錄音人員:錢煒安/主要混音人員:王俊傑/主要母帶後製人員:孫仲舒) [無限融合樂團 Timeless Fusion Party]
擺(主要錄音人員:Abuy Budiyana、Wolfgang Obrecht/主要混音人員:Wolfgang Obrecht、Abuy Budiyana、劉奕宏/主要母帶後製人員:劉奕宏) [鍾玉鳯・陳思銘]
★The Journey (主要錄音人員:李楊、李遊/主要混音人員:Dave Darlington/主要母帶後製人員:Dave Darlington) [王晨淮]

◎評審團獎
王若琳/Modern Tragedy

結局ジョアンナはあの路線を貫徹して、ついに賞を得るところまで来たとは! お見事でした。

◎特別貢獻獎
K名單工作室

以上長々とご紹介しましたが、今年の金曲獎も、みなさんにとっても新たな発見があるものであったらいいのですが…。
また、音楽そのものを楽しむ機会になることに加えて、垣間見えるアーティストたちの社会的な問題意識や、台湾の音楽シーン・台湾社会が有する多様性と豊かさについてもふれるきっかけになれば、一層うれしく思います!

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2018年09月05日

9月13日(木)、以莉.高露の来日ライブ!

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おきらく研のSNSでは既に何度か紹介していますが、9月13日(木)に下北沢・北沢タウンホールで、台湾のシンガーソングライター以莉.高露イーリー・カオルーFacebook)の来日ライブが開催されます。いよいよ開催が迫ってきたので、改めてブログで紹介したいと思います。

今回のライブは、「NATIVE MUSIC SHOWCASE」公式サイトFacebooktwitter)と題して行われます。今年4月にJ-WAVEで放送された「RINREI NATIVE MUSIC JOURNEY」(これ、大変いい番組でした)で以莉.高露が紹介されたことがきっかけで、開催されることになったようです。

ライブには、この番組で実際に台湾を旅した元ちとせもゲストで出演して競演するとのこと。アミ族の歌と踊りを一緒に楽しむ企画や、さらには「浅草豆花大王」の豆花や、原住民の粽(アバイ)、台湾グッズなどの販売もあるそうで、会場は豊年祭っぽい雰囲気になるのかもしれません!


●以莉.高露(イーリー・カオルー)

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以莉.高露は台湾の原住民・アミ族出身で、「以莉.高露」という名前もアミ語の名前です。wikipediaによると、生まれたのは花蓮縣鳳林鎮、ただし7歳以降は台北で育ったとのこと。2000年代半ばには音楽活動を始めていたようで、2006年には陳冠宇が率いる「好客愛吃飯」樂團(後の「好客樂隊」)に加入しています(この陳冠宇は客家語の歌手であり、以莉.高露の夫でもあります)。2010年から以莉.高露と陳冠宇は宜蘭縣南澳鄉で有機農業での稲作栽培に取り組むようになり、音楽活動と農業を並行して進めるスタイルを続けることになります。

そうした中、以莉.高露は2011年にファーストアルバム《輕快的生活》をリリース。この作品は金曲獎で一挙3部門で受賞して高く評価され、一気に歌手としての存在感を高めました。2012年には長女を出産、2015年にはセカンドアルバム《美好時刻》をリリース。2015年に台東縣長濱鄉に移り、引き続き音楽活動と農業をともに行っています。2017年には初来日し、フジロックフェスティバルにも出演しました。

以莉.高露の音楽は、伝統的な原住民音楽をベースにしっかりと持ちながら、ジャズやボサノバのテイストもあるなど、ユニークな音楽的洗練を感じさせます。台湾の原住民音楽は多彩な展開をみせていますが、その中でも彼女の音楽は、ルーツミュージックらしさも備えつつ現代的でもあり、それでいて自然との調和も感じさせるという、オリジナリティのあるものです。彼女の歌声も、透明感がありつつも深みのある声で、昨年東京でのライブを聴いたときは、「ゆるやかながら力強く、でも力みはなく穏やかで、そして説得力に満ちた響き」と書きました。ぜひ生で聴いてほしいと思います!

以莉.高露「輕快的生活」


以莉.高露「美好時刻」


以莉.高露自身の考えがよくわかるのは、2017年のこのインタビューです。ぜひご一読を。


●侯志堅、彭書禹、菊田俊介

今回のライブに参加するミュージシャンについても紹介しておきます。

侯志堅 Chris Hou(key: wikipedia)は、実はなかなかのビッグネーム。多くの著名アーティストのプロデュースや作編曲を行い、幅広い音楽活動で知られる人です。中でも映画音楽を多く担当してきたことで知られています。例えば「藍色夏恋」「台北カフェ・ストーリー」「あの頃、君を追いかけた」「コードネームは孫中山」「私の少女時代」などで、近年では「報告老師!怪怪怪怪物!」や映画版「花甲大人轉男孩」も担当しています。

彭書禹 Bruce Peng(gt: Facebook)は、南米の音楽に強いギタリスト。ブラジル音楽のグループ・咻樂風 ChoroFun(Facebook)などでも活動。彼の華麗な七弦ギターのプレイは必聴です!

ゲストで出演予定の菊田俊介Facebook)は、長くシカゴを拠点に活動していたブルースギタリスト、愛称「ブルースの将軍」。シカゴで知り合った台湾人女性との結婚を機に台湾での活動も行うようになり、以莉.高露のアルバムにも参加しています。


●元ちとせ

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今回のライブのスペシャルゲスト、元ちとせについては説明不要かと思いますが…。
元ちとせと台湾原住民音楽の関わりとして思い出されるのは、2011年にNHK BSで放送された「Amazing Voice 驚異の歌声 アジアの島々 アトランタに響いた歌声」という番組です。これは台湾の原住民音楽をとても丁寧に紹介した番組で、元ちとせは藤井フミヤとともにスタジオからコメントする役回りでしたが、原住民の音楽についてセンスを感じさせる発言をしていた記憶があります。奄美の島唄は原住民の音楽とはまた味わいが違うけど、元ちとせに響くものがあったらいいなあと思っていました。

それからかなり時間は経ちましたが、上述のJ-WAVE「RINREI NATIVE MUSIC JOURNEY」で、元ちとせが台湾に足を運んでさまざまな原住民の音楽に直接ふれる姿をみる(聞く)ことができて、個人的にかなりうれしい気持ちになりました(笑)。今回の以莉.高露とのコラボでどんな化学変化がみられるのか、注目です!



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最後に、ライブに向けての以莉・高露からのメッセージを。



以莉・高露の生の声、ぜひ聴いていただきたいです。9/13の夜はぜひ下北沢へ。

【ライブ詳細】
「NATIVE MUSIC SHOWCASE」

●日程:2018年9月13日(木)
●時間:開場18:00/開演19:00
●会場:北沢タウンホール(東京都世田谷区北沢2-8-18)
〈出演〉
以莉・高露(イーリー・カオルー Ilid Kaolo)
Chris Hou(Key)、Bruce Peng(Gt) ゲスト:菊田俊介(Gt)
スペシャルゲスト:元ちとせ
●チケット発売中:LivePocket
●チケット料金:前売 5,000円(税込)/当日 5,500円(税込)
公演に関するお問い合わせ:native_music_showcase@shalala.co.jp


posted by 研究員B at 21:38 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月22日

「2018 TAIWAN BEATS 開催記念」記者発表会に行ってきた

8月20日に渋谷WWW Xで開催された、ライブイベント「TAIWAN BEATS」。昨年まで「台ワンダフル (Taiwanderful)」という名前で開催されてきましたが、台湾のアーティストの無料ライブというメインの中身は変わらず、名前や会場などを模様替えして今年も開催されました。

その開催に先立って、ライブ当日の昼に、メディア向けの記者発表会が行われました。いろいろ幸運が重なり、おきらく研も潜入することができたので、やや時間は経ってしまいましたが、その様子をご紹介しようと思います。

会見場には、台北駐日経済文化代表処、文化部影視局、エクシング、クリエイティブマンからそれぞれ登壇されましたが、個人的に注目だったのは、B'tween 相知音樂を代表して登壇した阿凱

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ご存じの方も多いでしょうが、彼はベテランのバンド1976のボーカリストであり、台北のカフェ「海邊的卡夫卡」のオーナーでもあります。実は今回の「TAIWAN BEATS」開催にあたり、この阿凱は「2018日本音樂節總策劃(プロデューサー)」という役割を担っています。かつては閃靈のフレディ(林昶佐)やドリス(葉湘怡)が担っていたこの役割を彼が引き継いだようです。もっとも、少なくともドリスは一切接点がなくなったわけではなさそうで、この日も記者会見場(や渋谷WWW X)で彼女の姿をしばしば見かけました。

その後、今晩の「TAIWAN BEATS」に出演する3組が登壇。盧廣仲(クラウド・ルー)滅火器(Fire EX.)から、楊大正・鄭宇辰・陳敬元の3名、落日飛車(Sunset Rollercoaster)から國國の計5名です。司会の関谷元子さんからの質問、および出席メディアからの質問にそれぞれ答えてくれました。

盧廣仲。ちょっと緊張気味な感じでしたが、(自分の番ではないときに、滅火器のメンバーとひそひそ話をしたりして)ときどき見せる笑顔はいつもの彼の表情でした。台湾語で歌うことや演じることについて、自分自身のルーツを忘れないという思いがあると語っていました。

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滅火器。ちょうど8月6日に広島でライブをしたそうで、反戦というテーマへの思いや台湾と日本の関わりについて、淡々と、でも熱く語ってくれました。この場では言及がありませんでしたが、西日本の水害の現場にも足を運んだそうで、夜のライブ会場には彼らの物販スペースに被災者支援の募金箱が設置されていました。

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落日飛車の國國。今回の登壇者で、彼が一番リラックスしていたかも? 音楽について、流麗な表現の英語で語っていたのが印象的でした。日本に来ると、稼いだお金のすべてを楽器を買うのにつぎ込んでしまうと話していましたが、これは同じようなことをしている台湾のバンド関係者はたくさんいるかもしれません!

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他には、日本で注目しているアーティストをたずねる質問に対し、それぞれ答えていました。この部分の回答については、動画を公開しているページがあるので、こちらの記事をご参照ください。

ちなみに、滅火器の楊大正(Sam)はこの質問に対してどう答えたかというと、オリコンの記事では、「「継続的に日本の音楽は聴いてきているので、これと挙げるのは難しいですが、敢えて言うなら…宮崎駿」と笑わせた」となっています。実はこの部分、台湾メディアの報道によると、サムが言った名前は「宮崎葵」、つまり宮崎あおいでした。だから笑いが起こったのですが、この場で通訳の方は「宮崎駿」と訳していました。そのためオリコンの記事でも、上記動画の字幕でも「宮崎駿」となっています。サムは一体、笑いをとろうとしたのでしょうか、それとも単純に間違えたのでしょうか、本当に宮崎あおいに注目しているのでしょうか?(笑)

最後に一同で撮影。ようやくみんな表情がほぐれてきました。

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この記者会見であわせて発表されたのが、カラオケ「JOYSOUND」の「TAIWAN BEATS」とのコラボキャンペーン。JOYSOUNDで、台湾で人気の楽曲・約100曲のミュージックビデオの配信を3カ月にわたり順次実施するというもの。MVは本人出演の公式のものを使うとのことです。第1弾として、「TAIWAN BEATS」出演の盧廣仲・滅火器・落日飛車のほか、草東沒有派對・小男孩樂團・非人物種による計18曲の配信が始まっています。

これはなかなか面白い企画で、おきらく研のSNSでいち早く紹介したところ、大きな反響がありました。当日JOYSOUNDの方にたずねたところ、選曲は基本的に台湾サイドが行っているそうで、意外な曲がこれから登場してくるかもしれず、注目したいと思います。ちなみに端末はこんな感じです!

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以上で記者会見は終了。
夜のライブ「TAIWAN BEATS」の様子については、当日深夜のおきらく研SNS(以下)をご参照ください。
twitter(1234) / FacebookInstagram

お世話になったみなさま、アーティストおよび関係者のみなさんに感謝!
そして、来年以降も楽しいイベントになることを期待!



posted by 研究員B at 22:17 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする