2012年09月24日

第三屆高雄同志大遊行(プライドパレード)2

第三屆高雄同志大遊行(台湾・高雄プライドパレード2012)その2

9月22日に行われた、高雄のプライドパレード「第三屆 高雄同志大遊行」公式ブログFacebook)について紹介するエントリ・その2です。「その1」はこちらです。
なお、一昨年(第1回)の高雄のパレードについてはこちらこちら、昨年のもの(第2回)についてはこちら

「その2」といっても、昨日のエントリで内容的にはほとんど尽きているので、今回は追加ものをいくつか。


【追加その1】
まず、パレードの様子がわかる動画の追加。今朝の聯合報のニュース映像です。ただ、聯合報のニュース映像はYoutubeを利用していないので、残念ながらここに埋め込むことはできません。リンクだけ載せておきますので、記事も読みたい人は最初のリンク、動画だけ見たい人は2つ目のリンクからどうぞ。

聯合報「同志大遊行 6色氣球營造「彩虹海」

聯合影音網「高雄同志大遊行 4500人參與」

おそらく、スタート地点の中央公園駅から順次出発していく様子かと。楽しそうでいい感じです。


【追加その2】
その後出た台湾での報道としては、公視のサイトの以下の記事が読ませます。

PNN-公視新聞議題中心「高雄同志大遊行 四千多人訴求認「同」」

この記事によると、主催者メンバーが次のように述べたそうです(大意。誤りがあればご指摘を。以下同)。従来高雄のパレードでは、地元のLGBTたちは自分の友人に見られることを恐れて、実際にパレードに加わる人よりも観ている人が多かった。しかし今年は、パレードに参加する人数が昨年よりも大きく増えた(ので、その傾向が変わったのだと思う)。また、今年は初めて新崛江や瑞豊夜市(という、多くの人が集まる場所)でも募金集めを試みたそうで、受け入れられない可能性も心配していたけど、実際には去年よりも多くの募金を集めることができたとのこと。


【追加その3】
今回の高雄同志大遊行は、開催前にプロモーションの動画がいくつか作成されていたようです(当日になって気づいた…)。良くも悪くも、従来のパレードのプロモーション動画って、素人っぽさが目立つ作りのものが多かった気がしますが、今回は独特の洗練がみられ、(個人的な感想ですが)メッセージもよく伝わるものになっています。

というわけで、今回の高雄同志大遊行のプロモーション動画を、2つほどご紹介しておきます。まず、個人的にお気に入りで、一押しのこちら:

2012第三屆高雄同志大遊行 我是同志 你的同志 第二波 宣傳影片


「もしも世界の人口の10%がLGBTで、そして私がその10%の一人だったなら、あなたにこう伝えたい。私とあなたは、そんなに違っているところなどないのだと」――という言葉の後、ごくありふれた一日の生活が描かれます。「我跟你一樣為了更美好的生活努力打拼著(あなたと同じように、私はよりよい生活のために努力して一生懸命に働いています)」。

もうひとつはこちら。路線は違うけど、これもシンプルで明快。

2012第三屆高雄同志大遊行 第三波宣傳短片【白日夢】


パレードそれ自体に価値があるのはもちろんだけど、こういう作品がぽこぽこっと生まれてくるのも、大変魅力的だなあと思います。やはり一度、現場に行ってみたいものです。

posted by 研究員B at 00:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月23日

第三屆高雄同志大遊行(プライドパレード)1

第三屆高雄同志大遊行(台湾・高雄プライドパレード2012)その1

台湾「出張」から帰国して間もないので、滞在中のことについてのエントリも順次書いていきたいのですが、今回は別の話題を。昨日=9月22日に行われた、高雄のプライドパレード「第三屆 高雄同志大遊行」公式ブログFacebook)についてご紹介。ちなみに、一昨年(第1回)の高雄のパレードについてはこちらこちら、昨年のもの(第2回)についてはこちら

台北で毎年行われるプライドパレード、今年は10月27日に開催予定です(ついに第10回!)が、高雄のパレードも第3回目を数えるに至りました。今年のテーマは「我是同志,你/妳的同志」公式ブログのエントリによれば、このテーマは次のような意図がこめられているそうです。セクシュアル・マイノリティを意味する言葉として用いられる「同志」は、同時に「志同道合」つまり志と信念を同じくする(ゆえに意気投合する)という意味を持っていまることから、「我是同志」という自分自身が同志であるということと同時に、「我是你/妳的同志」つまり「私はあなたの同志である」というメッセージもこめられている――と。誰が同志であるかないかと区別する必要はなく、すべての人が「私があなたの“同志”です!」と声を上げることができる、というわけです。こういう趣旨のため、今回はセクシュアル・マイノリティと直接関わりのないテーマの社会活動をしているグループも、いくつかがパレードに参加したようです。

ちなみに、パレードのルートは、MRT中央公園駅から出発し、五福二路→林森二路→青年一路・二路→成功一路→五福三路と進んで中央公園駅に戻る、というものです。地図はこちら。ゴール地点でパフォーマンスをする「彩虹大使」に今回選ばれたのは、高雄出身の歌手・林宗興でした。

パレードの参加者は、昨年の3000人から1.5倍に増え、約4500人だったと報道されています。アジア最大級といわれる台北のパレードの参加者数からすると少なくみえるかもしれないけど、またそもそも人数は大きな問題ではないともいえるのだけど、着実に高雄のパレードも「育って」いる感じがあって何よりです。

明日の朝になれば新たに記事が増えているかもしれないけど、現時点で主要な記事をリンクしておきます(内容の重複が多少ありますがご容赦を)。どれも画像がついています。

中央社「同志揮彩虹旗遊行 家長也力挺」

苦勞網「高雄同志連三年上街,高喊「我是同志,你/妳的同志」」

蘋果日報「同志大遊行如嘉年華會 老外也來湊熱鬧」

あと、パレードの様子そのものの動画は現時点では見つかっていませんが、パレード出発直前の、出発地点の中央公園駅に集う参加者たちの様子は、以下で見ることができます(冒頭からインタビューが続きますが、6分30秒ごろからはパレード参加者の様子が映ります)。


台湾での報道をみた方の中には、同性パートナー同士の結婚についての言及が目立つと感じる人もいるかもしれません。ここのところ、台湾のLGBT関連の話題として結婚がクローズアップされているので、その関係で言及がされているのかと思います(あくまで予想ですが)。背景説明を兼ねて、いくつか関連リンクを載せておきます(高雄のパレードとは直接関係ないけど)。

CNN「台湾の同性カップルが初の仏前結婚式、アジアにも進展の兆し」ほか(当研究所twitter、2012年8月)
フォーカス台湾「同性愛結婚 過半数が賛成、でも家族ならノー/調査」(2012年8月)
フォーカス台湾「台湾の歌姫・アーメイ、同性婚や事実婚を支持」(2012年9月)
フォーカス台湾「親族に見守られ、女性同士が「結婚式」」(2011年11月)

そして、実はこの高雄のパレードと同じ日に、新竹では「2012台灣彩虹文化祭」というイベントが開催されています(公式Facebook)。メインの企画は、2組の男同志のカップルの「公開結婚」だったようです。10日ほど前の報道では、新竹市長からの祝福メッセージが寄せられるなんて記述もあり、公的な支援がなされていることがうかがえます。ちなみに、「彩虹大使」ならぬ「彩虹文化代言人」は王彩樺でした。記事のリンクをひとつだけご紹介:蘋果日報「彩虹文化祭 王彩樺「保庇」力挺同志」

台北だけでなく高雄でもパレードが定着し、さらに新竹でもイベントが行われるなど、台湾でのLGBT関連の動きの広がりには注目させられます。もちろん、台湾において一切の問題が解決されているわけではないのも事実ですが(高雄のパレードと同じ日に、「逾半的受虐同志 不曾對外求助」という報道もなされています。自由時報)、やはり日本からみると、社会的に重要な案件であると認識されている度合いの違いを感じずにはいられません。

しかし、パレードの一週間前にはちょうど高雄に滞在していたのですが……タイミングが合わず残念。

【「第三屆高雄同志大遊行(台湾・高雄プライドパレード2012)その2」はこちら

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2012年04月08日

第1回日台文化交流に行ってきました その1

「第1回 日台文化交流」に行ってきました その1

池袋西口公園で開催された、「第1回 日台文化交流」に行ってきました。今日と明日、4/7〜8に行われるこの企画、「東日本大震災復興支援」と「文化を通じて日本と台湾の交流を深めるため」(豊島区ウェブページ)の両方の目的をこめられて開催されたようです。

「文化交流」と題されているのでそれがメインということなんでしょうが、実態はステージ+飲食+物品販売の組み合わせという、昨年9月に恵比寿で開催された「台湾祭り」に近い感じのイベントでした(「台湾祭り」については、過去のエントリをどうぞ:その1その2その3)。もちろん、異なる点も多々あるのですが(電音三太子がいなかった、など)、ひとまず今日のレポートを。

会場の池袋西口公園は、恵比寿のときに比べると広めのスペース。こんなエントランスがあり、ステージもばっちり。
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座るところがなかったらどうしよう?と思ったけど、恵比寿のような椅子取りゲーム状況にはなっておらず、かなりステージに近い席を難なく確保。それなりに来場者はいるのだけど、席がなかったり待たされたり、という混雑ゆえのストレスは、今回幸いにあまり感じずに済んだのでその点は何よりでした。

さて、お昼どきに到着したおきらく研一同、まずは腹ごしらえ。ステージものは何でも大好きな所長(4歳)が、派手な踊りに食いついてみている間に、研究員Aが買い出しに行ってくれました。買ってきたものをご紹介。まず、焼き大根饅頭(200円)・あんかけスープ(300円)・焼きビーフン(300円)。買ったのは6番のお店(東京滴水坊)。
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次に、3番のお店(新宿分會)で、大根餅とだんごスープ。この大根餅はなかなかでした。
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さらに、17番のお店・ご存じ水道橋台南担仔麺で買った、豚の耳と香腸。豚耳はおいしく、AとBでもぐもぐ。香腸は所長に全部食べられてしまったので、味はわからず。
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さらに研究員Aは岩手の地ビールの生も買ってきて、おきらく研一同でステージパフォーマンスを見物しつつ食べる。到着したときにやっていたのは、「台湾敦煌舞芸団」のみなさんの踊り。とっても華やかで、所長は魅了されていました。
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しかし本当にすごかったのは、その次に登場した扯鈴(中国ゴマ)のパフォーマンス。間違いなく本物の達人ということがわかる見事な芸で、おきらく研一同ただ茫然と見入る。この方、卓家宏さんという方だそうで、かなり有名な人だそうです(実際、検索するとざくざく情報が)。いやあすごかった。
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続けてお買い物を。4番のお店(練馬・豊島分會)で、焼き餃子300円(これはすぐ食べた)、花巻(500円)、そして「チャワンモチ」(2個500円)。チャワンモチ???って、これはなんと「碗粿」。いきなり、日本ではなかなか見られない台湾ローカル感あふれる小吃の登場に、Aは迷わず購入(実際、台湾の方にとっても珍しかったようで、碗粿を手にとって記念写真を撮っている(!)台湾の方をAは見かけたらしい。というか、それでAもチャワンモチが碗粿だと気づいたのだとか)。花巻と碗粿は現時点でまだ食べていないので、味についてはまた追って。
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さらに、13番の東明大飯店で「台湾丼」という名前で売られていた魯肉飯400円。
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このあたりでかなり寒くなり、再度会場内をうろうろした後、やむなくいったん撤収。到着した頃は太陽も出ていてまぶしいぐらいだったけど、だんだん雲が多くなり、この日はもともと風が強めだったこともあって、会場にただ座っていると、ひうううと風に吹かれてとってもさむーい感じ。暖かい飲み物やスイーツがあるとうれしかったのだけど、残念ながらほとんどなかったので、だらだら会場に居残ることはできませんでした(よそであったまってからちょっとだけ再訪したけど)。

もっと他にも、名前のあるお店もいくつかあったのだけど、ついついプロではない台湾のみなさんのボランティア的出店(?)のような雰囲気のお店でばかり買ってしまいました。恵比寿での台湾祭りでは、そういうお店が入り込む隙間がなかったので、その点は今回の企画で新鮮なところでした。おかげで碗粿も買えたし!

なんというか、日台といいながら日本と台湾に限られない店がみられたり(タイ料理とか)、それ以上に豊島区の地元の人向けのローカルイベントという性格が強かったりで、ややまとまりを欠いた企画ではありましたが、その分とっても気楽でゆるーい雰囲気で、悪くありませんでした。ご関心の向きは、ぜひおきらくな気分で、気軽にどうぞ。当研究所の一押しは、上記の「扯鈴(中国ゴマ)のパフォーマンス」です。お勧めです! ちなみに明日日曜のステージのスケジュールはこちら。
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ひとまず、今回は速報ということで。また追い追い。

posted by 研究員B at 00:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月26日

台湾の葬儀楽隊

もう一週間経ってしまいましたが、先週の土曜日、都内で開催されたこの企画に行ってきました(前回のエントリも参照)。

台湾エンタメ談議2「映画にみる台湾のお葬式 〜『父の初七日』日本公開を記念して〜 」

この企画にわざわざ足を運ぼうと思ったのは、映画『父の初七日(父後七日)』への関心も、また台湾の葬式そのものへの関心ももちろんあったのですが、個人的に一番関心をもったポイントは、それらとはややずれたところにありました。

何かというと……それは「葬儀楽隊」です。
この企画、ゲストとして告知されていた呉俊コさんは二胡奏者ですが、プロフィールに「葬儀楽隊参加経験者」とありました。これは貴重!生の声が聞ける!というのが、話を聴きに行った一番の理由でした。というわけで、今回のエントリはそのあたりのことを。

【葬儀楽隊とは?】

お葬式に楽隊が出てくるって、どういうこと?と思う方もいらっしゃると思いますが、台湾(というか、広く中華文化圏)の葬儀では、楽隊が登場することは珍しくないようです。このコラムで紹介されている中国の事例だと、葬儀の進行と並行して横で演奏している感じですが、個人的な印象では、台湾の場合は、埋葬するために墓地に向けて歩いていくときに、葬列と一緒に歩きながら演奏するのが葬儀楽隊のメインの役割、という感じがします。

それだけ言うと、アメリカ南部で葬列にブラスバンドが演奏しながら同行するのを思い出す人もいるかもしれません。実際、台湾の葬儀楽隊もよく似たスタイルなので、おそらくアメリカ風のものを参照して始まったものなのではないかと思います。

この企画のはじめの方で、映画『4枚目の似顔絵(第四張畫)』の冒頭近くのシーンがちょっとだけ紹介されましたが、そこにこの葬儀楽隊が出てきます。あと、これは紹介されなかったけど、ドラマ『あの日を乗り越えて(那年,雨不停國)』公式サイトBS日テレ)では、簡嫚書が演じる菁菁(ユーチン)の亡くなった父親が、葬儀楽隊のサックスプレイヤーだったという設定だったので、こちらを思い出した人もいるかも。ドラマの公式ブログに、葬儀楽隊のシーンの画像が載っているので、リンクしておきます。

台湾の葬儀そのものについては、前回のエントリにも書いたように、エッセイから文化人類学の専門的な研究まで、割と幅広く文献もあるし、情報はそれなりにありました。しかし、葬儀楽隊についてとなると、いろいろ探したのですが、まとまった説明をしている文献が見当たらなかったんですよね。だからこそ、気になったわけです。

【疑問】

さて、そんな台湾の葬儀楽隊ですが、気になっていたポイントは主に次の3つでした。

(1)葬儀楽隊は、いつから台湾の葬儀で登場するようになったのか?

(2)葬儀楽隊は、西洋風の楽隊だけなのか?

(3)葬儀楽隊は、どういう人がやっているのか? 専門のプロ? アルバイト?


今回の企画では、必ずしも正面からこれらの疑問に答える話にはならなかったけど、呉俊コさんともう一人のゲスト・帝京大学の先生の蔡易達さん(昔兵役のときに、軍で葬儀楽隊として演奏経験ありとのこと!)から、終了後に直接立ち話でいろいろ教えていただきました。ありがとうございました! 以下、その結果を。

(1)
葬儀楽隊がいつから登場したのか?という点ですが、ゲストのお二人もはっきりとはわからないとおっしゃっていました。
ただ、蔡さんいわく、1950年代の映画『再見阿郎』に既に葬儀楽隊のブラスバンドが出てくるシーンがあったとのこと(この映画、特定できず。私の記憶違い?)。さらに、蔡さんによれば、日本統治期の映像にも葬儀楽隊が出てくるものがあるというお話でした。
正確なところはわかりませんが、それなりに以前から存在したもののようです。

(2)
さて、それなりに以前からあるといっても、葬儀楽隊の基本的なスタイルはブラスバンドというか、西洋の楽器の楽隊でした。でも、今回のゲストの一人で、葬儀楽隊での演奏経験があるという呉さんは、二胡の演奏家なので、あれ?と思っていました。そこでたずねてみると、アメリカ南部っぽいブラスバンド風の葬儀楽隊のスタイルの他に、伝統中華音楽風(?)の葬儀楽隊もあるとのこと。呉さんはそっちのタイプの楽隊で演奏していたのだそうです。ただし、この中華風の葬儀楽隊というスタイルは、むしろ新しいものだそうで、戦後あるいは1970年代など、もっと今に近い時期になってから出てきたものなのだとか。

(3)
で、呉さんは、葬儀楽隊での演奏を「学生時代にバイトとして」やっていたそうです。つまり、葬儀楽隊のメンバーは、必ずしもその仕事をプロとしてやっているとは限らないとのことでした。『あの日を乗り越えて』に出てくる父親は、ドラマを見る限りプロの葬儀楽隊の演奏家だったようですが、そういう人ばかりではないようです。実際、前回のエントリで紹介した、『おどろ気ももの木台湾日記』には、「おじちゃん、おばちゃんを急遽集めたニワカ楽隊…音楽のテクニックは言うにおよばないだろう」という記述があります(p.51)。

楽隊のメンバーがプロばかりになるのか、それともそのへんのおじちゃんたちになるのかは、当然さまざまのようです。蔡さんによれば、面子を重視して豪勢な葬儀(正確には、豪勢に見える葬儀)にするときには、楽隊の人数も多くなります。そうなると、全員をプロで揃えるのは大変なので、素人っぽい人が混じることもあるのだとか。中には、人数を増やすためだけに動員され、楽器を持ってはいるけど、演奏しているふりをするだけという人もいたりするそうです(!)。

あとついでに、演奏する曲について。葬式にふさわしい悲しい歌が、定番として決まっているのかと思いきや、特にそういうわけではなく、結構見境なく(笑)いろんな歌が演奏されるそうです。また『おどろ気ももの木台湾日記』から引用すると、「彼らが演奏するのは、「蛍の光」、「アロハ・オエ」、「さらばラバウル」などなど。それが別れの歌であれば、軍歌調であろうが、演歌調であろうが構わないらしい」(p.51)。


以上、葬儀楽隊について、先週の企画で学んだことの概要でした。
蔡さんの説明は、「面子にこだわる」→「葬式を豪華に見せたい」→「葬儀にかかわるいろんなものを豪華に見せようとする」→楽隊の導入と拡大、というものでした。同様に、台湾の葬儀に、歌仔戲やストリップなどのエンターテインメントが導入されていくというエスカレートっぷりも、同じ理由だとおっしゃっていました。なるほど。(そういえば、「電子花車」についても興味深い話をうかがったのですが、それはまた別の機会に)。

おそらく、当初は(日本統治期の?)軍人やエリート層などの、“豪華な”葬儀の演出(?)の一環として、アメリカ風(?)のブラスバンド演奏を葬列に加えることがされるようになり、それが大衆化していった結果が今の葬儀楽隊なのかなあ、と予想します(あくまでも予想)。

以上はあくまでも研究員Bの個人的なまとめで、本当に詳しい人に再度確認したいところです。お気づきの点などあれば、ぜひご指摘を。あと、台湾の葬儀楽隊についての研究(論文)って、ないものなんでしょうかねえ。葬儀の(「伝統的」な)儀礼については多々研究はあるみたいだけど、プロの文化人類学者などからは、あまり関心をもたれていないということなんでしょうか。これももし情報があれば、ご教示を。


posted by 研究員B at 01:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月06日

高雄の巨大バルーン人形パレード「夢時代大氣球遊行」

この週末に、高雄で「大氣球遊行」というイベントが開催されました。これ、何かというと、「巨大バルーン人形パレード」。いろんなキャラクターの巨大なバルーン人形がパレードするというイベントですが、今年でもう6回目の開催になるそうです。今回はなんと30万人!も参加したとか。

もともとは台湾セブンイレブンの名物キャラクター「OPEN小將」がクローズアップされた企画だったみたいだけど、いまではOPEN小將に限らず多彩なキャラクターが登場するイベントになっているようです。今回は約30のバルーン人形が登場したとのこと。

とりあえず日本語で様子がわかるのは、この記事。「アジア唯一かつ最大」って言われても…。
フォーカス台湾「高雄でアジア最大の「バルーン人形パレード」」

もうひとつ、日本語が分からなくても雰囲気がわかるニュース映像の一例として、台視のニュース映像を。いろんなバルーン人形がいるのがわかるかと。

台視「卡通氣球遊行吸引民眾爭相目睹」



さてさて、実際にパレードに登場したキャラクターは、このページにきれいにまとめられています(イラスト一覧は不完全。その下のリストが整っている)。
それをみると、ドラえもんやらスポンジ・ボブやらパワーパフ・ガールズやらきかんしゃトーマスやらBEN 10やらAngry Birdsやら、幅広くいるのがわかるかと思います。

しかし、当ブログとして気になるのは、やはり台湾ローカルのキャラクター。OPEN小將とその仲間もたくさん登場したのだけど、ここではOPEN小將関係以外の台湾ローカルキャラクターのバルーンを、4つほどご紹介。


1. 統一獅&萊恩獅(台湾プロ野球のチーム・統一ライオンズのマスコット)



2. STAYREAL Bat Mouse蝙蝠小鼠(STAYREALのキャラクター)



3. 康是美COCO鳥(ドラッグストアCOSMEDのキャラクター)



4. 旺仔(ミルクのパッケージに載っている。個人的にはこれに一番びっくり)



いかがでしょうか? しかしこれだけ多彩なキャラクターでしたが、パレードの最後を担当するのはハローキティでした。

posted by 研究員B at 02:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする