2011年12月06日

高雄の巨大バルーン人形パレード「夢時代大氣球遊行」

この週末に、高雄で「大氣球遊行」というイベントが開催されました。これ、何かというと、「巨大バルーン人形パレード」。いろんなキャラクターの巨大なバルーン人形がパレードするというイベントですが、今年でもう6回目の開催になるそうです。今回はなんと30万人!も参加したとか。

もともとは台湾セブンイレブンの名物キャラクター「OPEN小將」がクローズアップされた企画だったみたいだけど、いまではOPEN小將に限らず多彩なキャラクターが登場するイベントになっているようです。今回は約30のバルーン人形が登場したとのこと。

とりあえず日本語で様子がわかるのは、この記事。「アジア唯一かつ最大」って言われても…。
フォーカス台湾「高雄でアジア最大の「バルーン人形パレード」」

もうひとつ、日本語が分からなくても雰囲気がわかるニュース映像の一例として、台視のニュース映像を。いろんなバルーン人形がいるのがわかるかと。

台視「卡通氣球遊行吸引民眾爭相目睹」



さてさて、実際にパレードに登場したキャラクターは、このページにきれいにまとめられています(イラスト一覧は不完全。その下のリストが整っている)。
それをみると、ドラえもんやらスポンジ・ボブやらパワーパフ・ガールズやらきかんしゃトーマスやらBEN 10やらAngry Birdsやら、幅広くいるのがわかるかと思います。

しかし、当ブログとして気になるのは、やはり台湾ローカルのキャラクター。OPEN小將とその仲間もたくさん登場したのだけど、ここではOPEN小將関係以外の台湾ローカルキャラクターのバルーンを、4つほどご紹介。


1. 統一獅&萊恩獅(台湾プロ野球のチーム・統一ライオンズのマスコット)



2. STAYREAL Bat Mouse蝙蝠小鼠(STAYREALのキャラクター)



3. 康是美COCO鳥(ドラッグストアCOSMEDのキャラクター)



4. 旺仔(ミルクのパッケージに載っている。個人的にはこれに一番びっくり)



いかがでしょうか? しかしこれだけ多彩なキャラクターでしたが、パレードの最後を担当するのはハローキティでした。

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2011年11月03日

2011台灣同志遊行(台湾プライドパレード)

ちょっと時間が経ってしまったけど、2011年10月29日に「第9屆台灣同志遊行」(台湾プライドパレード、2011 Taiwan LGBT Pride: 、オフィシャルサイトwikipedia)が台北で開催されました。

主催者の発表によると、今年の参加者は5万人。昨年は3万人と言われていたので、もともと「アジア最大級」と言われるほどの参加者数の多さを誇るこのパレード、今年はさらに人数が増えたようです。すごい!

今年のテーマは、「彩虹征戰,歧視滾蛋」(LGBT Fight Back! Discrimination Get Out!)。反差別の闘争、というニュアンスの強いフレーズです。LGBTへの差別は決してなくなってはなく、今なお深刻な問題であり、それに対して闘うという姿勢が強調されています(実際、このフレーズとセットで描かれるライオンのデザインは、この闘争的な姿勢を示しているようです)。

今回は、この今年の台湾プライドパレードについて、断片的にご紹介。ちなみに、これまでも関連するエントリはいろいろ書いているけど、以下主要なもののみ。昨年(2010年)のパレードについては、このエントリを参照。また今年(2011年)の高雄でのパレードについては、このエントリを。


1.日本語での紹介

このパレード、5万人が参加する大規模で国際的な出来事ですが、日本での注目度が決して高いわけではないのも、残念ながら事実。そんな中、日本語でこのパレードについて紹介している例をいくつか。

まず、昨年に続いて時事通信が報道しています。パレードのテーマについてもきちんと言及しています。

時事通信「5万人がゲイパレード=アジア最大級、差別打破訴え−台北」

また、台湾の中央通訊社の日本語版ニュースサイト「フォーカス台湾」でも、翻訳がベースだと思うけど、記事があります。

フォーカス台湾「台北でゲイパレード 5万人が参加」

報道関係以外では、g-lad xxの記事「台北プライドパレード、過去最大規模で大成功」もあります。また、台北ナビの記事「アジアで最大のゲイパレード、今年も盛大に!」は写真が豊富です。

うーん、日本語で情報が出るのはめでたいことだけど、昨年に続いて紹介しているところが多くて、新規に記事を載せたところがないのはちょっと残念。


2.画像

パレードの雰囲気を伝えるものはいろいろありますが、見た限りでは台湾プライドパレードの(公式?)Flickrが充実。盛り上がりっぷりも、参加者の多様性もよくわかるこちらは、とってもお勧め。ぜひどうぞ。「日本與台灣同志携手前進!」なんてメッセージも。

twLGBTpride:Flickrスライドショー


3.ニュース動画

ニュース動画も2つご紹介。1つめは公視のニュースから(公視晚間新聞「同志遊行踩文教區 籲落實性平教育」10月29日)。短い時間に参加者のさまざまな声を拾おうとしていて好感。



もう1つは、路線が変わって蘋果日報動新聞(「同志爭平權,大遊行逾五萬人上陣」)。公視とは当然だいぶ違うけど、でもこれはこれで多様な参加者を描こうとしているとも。




4.もろもろ

上の動画でも出てくるけど、参加者がみんなで足踏みをするシーンがあります。あれは何かというと、民國100年を今年迎えた台湾ですが、この100年でLGBTをめぐる状況に大きな変化がないことを風刺する行動なんだそうです。

また、画像や動画をみていてわかるのは、今年も大学生のグループがたくさん参加していること。主要大学はほとんどいるのでは、という感じ。あと、聯合報の記事(「台灣同志大遊行 5萬人挺反歧視」)によると、馬偕醫院(という台北で有名な大きな病院)から解雇されたトランスジェンダーの周逸人さんも参加していたそうです(この事件の詳細は、「中国女性・ジェンダーニュース+」のエントリをご参照)。Googleからの参加もあったという報道もありました。(聯合報「同志大遊行 Google組團參加」)。参加者の多様性と広がりは本当にすごいです。


5.張懸!

「彩虹大使」に選ばれた歌手が、パレードの最後に登場してステージで歌うというのは毎年恒例ですが、今年その役割を担ったのは、張懸(チャン・シュエン、Deserts: wikipedia)でした。毎年絶妙なチョイスです。というわけで、張懸を含む3名の「彩虹大使」のメッセージ動画と、パレード当日の張懸のステージから1曲だけ(「Beautiful Woman」)を。2.で紹介したFlickrをみてもわかるけど、張懸がとても楽しそう+気持ちよさそうで、いい感じ。






毎年同じ感想ですが、ぜひ一度現場にぜひ行ってみたいなあ、と今年も思う。日本でも(この規模で、とはいわないけど)また開催できるといいのですが。


posted by 研究員B at 03:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月28日

2011高雄同志遊行(台湾・高雄プライドパレード)

台湾「出張」前の忙しさの中で、うっかり見落としていましたが、この9月24日(土)に、今年の高雄のプライドパレード「2011高雄同志遊行『OUT&out』」公式ブログFacebook)が開催されました。今日は「出張」ネタはお休みして、こちらをご紹介。

毎年多くの人が参加する台北のプライドパレードも、今年は10月29日に予定されていますが、高雄でも昨年に続き2回目の開催。ちなみに昨年の高雄のパレードについては、こちらこちらをご参照。

まず、手作り感あふれる(?)イベントプロモーションビデオを。原住民のLGBTにも配慮が。



日本語で読めるものとしては、g-lad xxがパレード開催前に記事を掲載しています。また開催後には、フォーカス台湾Taiwan Todayでそれぞれ記事が出ています。

今年のパレードの参加者は、昨年を上回る約3000人だったそうです(記事によってばらつきがあるけど、一番多かったのは3000人とする記事でした)。昨年は陳菊・高雄市長が来場しましたが、今年も副市長の方が来場して、LGBTの運動への予算の増加や、同性カップルの権利・利益の保障の推進などが表明されたようです。そのあたり、一番詳しいのは、苦勞網の記事(「高雄三千人上街挺同志 副市長宣布揄チ同志預算」)。詳細はそちらをどうぞ。

今回も、一般メディアで多々報道されています(聯合報とか自由時報とか)。日本だとこんなに報道してもらえないだろうなあ、とまた思ってしまう…。

というわけで、手作り感があり楽しそうなパレードの様子がわかる動画をいくつか。

まずは公視の「高雄同志遊行 3千人上街發聲」。パレードを見せるのは教育の一環だとして、中学生の子どもを連れてきた親もいたとか。



次に、壹電視新聞。



最後は、蘋果日報。




いかがでしょう? 台湾のパレード、一度生で見てみたいのですが、いつできることやら。

posted by 研究員B at 00:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月02日

台灣同志遊行(台湾プライドパレード)その5

10月30日に台北で開催された台灣同志遊行=台湾プライドパレード(Taiwan LGBT Pride、オフィシャルサイトwikipedia)について、直前のエントリで取り上げたばかりですが、あともう少しだけ、追加的にふれておきます。

なお、関連するエントリについては、その1その2その3その4を、高雄のプライドパレードについては、その1その2をご参照ください。


4. 大炳のカムアウト

バラエティータレントで、ドラマにも出演していた芸能人の大炳(wikipedia)。「敗犬女王」でロミオ(羅密歐)役を演じていた人といえば、わかる人もいるのでは。「ハートに命中!100%」でも弁護士役でした。

実は彼は、これまで3度もドラッグで逮捕されています。2007年が最初で、その後2009年4月、次に2010年4月。2度目の逮捕後に事務所から契約を解除され、事実上芸能界から去っていました。

この大炳、実はこのプライドパレードにはこれまで数回参加したことがあり、パレードの際にステージに上がることもありました。ただ、そうした際に紹介されるときは、「LGBTの“好朋友”」、つまりLGBTにサポーティブな「友人」であるとされていたそうです。しかし、3度目の逮捕のときに、「彼氏」と一緒だったことが報道されたこともあり、大炳は今回のステージ上で、「これ以上演じる必要はもうないね!」と言い、事実上カムアウトしたとのことです。下記の映像でも(おそらくその話をした箇所で)、その発言に観衆がわっと盛り上がっています。



また大炳は、あくまでも逮捕されたのはドラッグが理由であって、LGBTということで逮捕されたわけではないとして、ドラッグとLGBTのことを一緒にしないでほしいと述べたそうです(以上、苦勞網中時電子報NOWnewsなど参照)。

大炳、さすがにもう消えてしまうのかと思っていましたが、思わぬ形で姿を見ることができました。少なくとも会場での人気は上々のようなので、また「復活」することがあるかも???



5. 多彩な参加グループ

台湾プライドパレードのオフィシャルサイトのこのページに、パレードに参加したグループの一覧が載っています。この数の多さもなかなかですが、実にさまざまな団体が参加しているのがわかります。

その中で印象に残ったのは、大学生のグループがかなりみられることです。大学の公式な機関に近いグループもあるようですが、少なからず学生の自主的な組織と思われるものが多々あります。例えば、苦勞網のページ(「2010台灣同志大遊行 三萬人齊聚 「投同志政策一票」」)の上から3つ目・4つ目の写真は学生のグループです。この記事によると、今年は学校などで、セクシュアルマイノリティや青少年のセクシュアルライツに関わる事件が多々発生したことから、学生グループが積極的に立ち上がったとあります。具体的にはどんな事件があったのか、学生以外の多様なグループの例の紹介などを続けて書こうかと思ったのですが、それにはさらなるリサーチが必要そうなので、今回はここまで。でも、学生が学生であることを明示したグループでこうしたパレードに参加する(できる)というのは、なかなかなことだと思います。


台湾のプライドパレード、まだ掘ればいろいろ出てきそうですが、とりあえず一区切り。来年はどういうテーマで、どういう展開になるのか、楽しみです。
posted by 研究員B at 03:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月01日

台灣同志遊行(台湾プライドパレード)その4

このブログで何度かエントリを書いてきた台灣同志遊行=台湾プライドパレード(Taiwan LGBT Pride、オフィシャルサイトwikipedia)、10月30日に台北で無事開催されたようです。今回はこれについて、いくつか断片的に。

なお、関連するエントリについては、その1その2その3を、高雄のプライドパレードについては、その1その2をご参照ください。


1. 日本での報道

今回のパレード、おっと思ったのは、なんと日本のメインストリームのメディアで報道されたことです。しかも写真入り!

時事通信(jiji.com)「台北で今年もゲイパレード=3万人参加、アジア最大級」

さらに、朝日新聞のasahi.comにも、時事通信の配信記事として掲載されました(asahi.com「台北で今年もゲイパレード=3万人参加、アジア最大級」)。ただし、asahi.comに載ったからといって朝日新聞の紙面に載るとは限らず、手元にある版では残念ながら掲載されていない模様。もし載っているものがあるようならお知らせください。

この記事、「プライドパレード」と表現してほしい気がしなくもないけど、何はともあれ報道されたのはめでたい限り。他方で、8月の東京・渋谷でのプライドパレードが日本のメインストリームのメディアで一切報道されなかったことを思うと、「なぜ台湾だと報道されるのか」と思わざるをえないのも事実。「3万人」という数字がすごいから? 所詮別の社会での出来事だから?


2. 阿密特=アーメイ(張惠妹)の参加

前のエントリで紹介したとおり、今回のパレードの「彩虹大使」(レインボー大使)を務めたのは阿密特ことアーメイ(張惠妹、阿妹)。やはりアーメイの存在は大きく、パレードではなくアーメイをメインに取り上げる報道も台湾ではいくつか見られました。その中からひとつ、ニュース動画を。



腕輪もネックレスもレインボーの装いで登場したアーメイ、かっこいいです! 別のニュース動画では、全身レインボーにしようと思ったと語っていました。上の動画では、「レインボー大使を務めているかどうかとは関係なく、LGBTのみんなのためなら自分はずっと無償で支援したい」(大意)といった発言もしています。聯合報の記事(「阿密特代言 3萬人冒雨挺同志政策」)によると、「アーメイを総統に!」なんて声まで上がったとか。


3. 政治家の参加をめぐる議論

以前のエントリでもふれたとおり、台湾は月末に大きな選挙(主要都市の市長選)があることもあって、今回のパレードはLGBTに関係する政策の実現など、政治的な面が強調されています。以下のニュース動画でも、主催者側(台灣同志遊行聯盟)の一人である呂欣潔さんが、「候補者がどの政党の所属かということではなく、自らが求めているLGBTのための政策が何か」を考えることや、「人権尊重といった言葉だけではなく、実際にLGBTのための実践的な政策を提示すること」が求められている、といった発言をしています(大意)。



そんな中、実は開催数日前に、台北市長選で民進党から立候補している蘇貞昌がパレードに参加することを表明していました。これに対して、当初主催者側は立場を問わず参加を認める方向でしたが、激論の末、最終的に「不歡迎」つまり参加を歓迎しないという発表をしました(「台灣同志遊行聯盟聲明: 請尊重遊行主體 不歡迎沒有同志政策的候選人」)。蘇貞昌は台湾の大物政治家といっていい存在で、これまでさまざまな要職を経てきた人ですが、その経歴の中で特にLGBTのためになることを(しうるだけの立場にあったにもかかわらず)した実績があるとはいえず、この点が問題になったとのことです。LGBTのためになる政策は歓迎するが、LGBTを「消費」する立場は歓迎しない、と述べられています。これを受けて、蘇貞昌はパレードへの参加を見送りました。

このあたりはいろいろ文脈もあり、もっと詳しく知りたいところです。高雄市長の陳菊(彼女も月末の選挙で再選を目指して立候補しています)は、高雄のプライドパレードでLGBTから好評を博していたけど、彼女はどういう実績があるんだろう、などなど、気になることは広がるばかり。

ともあれ、こうしたエピソード自体も、台湾社会においてこのイベントの存在感、さらにはLGBT自身の存在感がどのようなものかを浮かび上がらせているような気がします。そしてやはり、では日本は?とまた考えてしまいます。

posted by 研究員B at 03:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする