2017年04月23日

5/28(日)「経験者に聞く! 30代からの台湾短期留学」のお知らせ

第2回おきらく研主催イベントのお知らせです。

今回のテーマは、前回とはガラリと変わって「台湾短期留学経験者のお話を聞く会」です。

台湾にハマり始めると誰しもが一度は夢見ること、それは「ちょっとでもいいから台湾に住んでみたい」ということではないでしょうか。でも学生だったらともかく、仕事や家庭を持つ社会人が一時的にでも「外国に住む」というのはなかなかハードルが高いもの。しかしそんなハードルを乗り越えて、短期語学留学という形で「台湾に住む」という夢をかなえたお二人に、今回はお話を聞きたいと思います。

行くまではどうやって情報収集して、どんな準備をしたの? 台湾ではどんなところに住んでいたの? クラスメートはどんな人たち? 中国語の授業にはついていけた? 台湾人の友達はできた? ぶっちゃけお金はどのくらい必要?などなど。

興味はあるけど、なかなか実際のところが分からない社会人の短期留学の現実。経験者に直接聞いてみちゃいましょう!

もうすぐ行くぜ!な方も、いつかは行ってみたい!な方も、行く予定はないけど経験者のお話を聞いてみたい〜な方も、興味のある方はぜひ!


【おきらく台湾研究所・トークイベント】
経験者に聞く! 30代からの台湾短期留学

【ゲスト】
●keikoさん
(LINEスタンプ「モチャとジャッキー」の作者。Instagramで台湾留学日記「我的普通日記」を連載中。台北・中國文化大学に3ヶ月留学)
●エリさん
(原住民をきっかけに台湾にハマる。中国語超初心者で国立台湾師範大学に2ヶ月留学。台北に3ヶ月滞在)
【司会】
●おきらく台湾研究所・研究員A(台北・中國文化大學に3週間親子留学)

日時 : 2017年5月28日(日)午後2時〜午後4時(開場:午後1時30分)
場所 : 東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区神宮前5-53-67)視聴覚室B
    (アクセス
参加費: 1500円(税込)
定員 : 36名(申込先着順・要事前申込)

参加ご希望の方は、事前にこくちーずのページからお申込みください。

※参加費は当日、会場にてお支払いください。

ご参加をお待ちしています!

#我的普通日記 #中文 #對對對

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2017年04月16日

イベント「『台湾かあさんの味とレシピ』こぼれ話」を開催しました!

遅くなりましたが、4月3日(日)、イベント「『台湾かあさんの味とレシピ』こぼれ話 ― 担当編集者に聞く台湾の魅力」を開催しました。なんと、おきらく研初主催のイベント。あんまり人前に出ることもなくコツコツ情報発信ばかりしてたおきらく研が何故?と思われるかもしれませんが、なんとなくやってみたいなーと思いまして。場所、テーマ、スケジュールがタイミング良く噛み合ったので、今回の開催となりました。以下、そのレポです。

さて、今回のイベント、『台湾かあさんの味とレシピ』という素敵な本に巡りあったのが全ての出発点。訪問スポットを点で紹介するガイドブックではたくさんあるけれど、その背後にある台湾の日常を、普通の生活を教えてくれる本ってあんまりない。この本は台湾家庭料理のレシピ本という体裁をとりながらも、レシピを教えてくれる台湾のお母さんたちの暮らしをさり気なく、でも魅力たっぷりに伝えてくれるという点で画期的だった。

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しかも、この本を編集した台湾大好き編集部の十川雅子さんに出版記念イベントでお会いしたら、ちょっとお話ししただけでもおもしろいエピソードがポロポロ出てくる。これはちゃんとお話を聞いてみたいなー。でも、私一人だけで聞くのはもったいないなー。ってことで、今回のイベント開催と相成りました。

嬉しいことに、募集開始後、早々に満席になった今回のイベント。受付で「台湾に行った回数」をお聞きして名札にシールを貼らせていただいたのだけど、まだ数回という方からたくさん行かれた方までいらっしゃいましたが、何と渡台10回以上の方が半数以上という濃い〜集団! でも、だからこそ知りたい台湾の「普通の暮らし」ということで、期待を背負って本日のゲスト、十川さん登場〜。

台湾かあさん1.jpg

前半は、私、研究員Aが聞き手になって、取材の様子をあれこれ質問。台湾の路地に迷い込むと素敵なデザインの鉄枠がついた窓があったり、ちょっとだけ開いたドアからおじいさんがテレビを見ているのが見える。中には何があるのかなあ、そこでみんなどんな暮らしをしているのかなあと思ったのが、この本を作ろうと思ったきっかけ」という話に、いきなり心をわし掴みされる台湾狂のみなさん。いやもう、その気持ち、分かりすぎです!

その後も、一発勝負で臨んだ取材先で「あ、材料なかったからメニュー変えたよ」「今、下ごしらえするから座ってて〜」というおもてなしを受けて「取材が!」と慌てふためいたという微笑ましいエピソードを聞いたり、取材時に十川さんが撮った「台湾かあさん、台所で鴨を切る」の迫力動画(笑)を見たりなど。普段は見られない、台湾の台所事情のお話をみんなでドキドキしながら聞いて、前半終了。

台湾かあさん2.jpg

休憩中はほうじ茶とちょっとしたおやつをお配りして、皆さんでおしゃべりしてもらったり、後半で十川さんに聞きたいことを質問票に書いてもらったり。主催者、バタバタしていて会場を見渡す余裕があまりなかったのだけど、なんとなく台湾好きのみなさんで濃い感じのお話が弾んでいた印象。

そして、後半は参加者から十川さんへの質問タイム! 休憩中に書いて提出してもらった質問票を、研究員Aが読み上げるという形式をとったのだけど、これがまた内容の濃い質問ばかり!

「台湾は外食のイメージがありますが、取材した台湾かあさん達は朝ごはんも作るんですか?」
「ご飯の時はどんな中国茶を飲むんですか?」
といったごはんにまつわる質問。
「十川さん一押しのレシピを教えてください」
「取材の時に一番印象に残っているエピソードを教えてください」
といった本にまつわる質問。そして、
「台湾のコンビニにトイレがないので困ります」
「お勧めの観光スポットを教えてください」
といった観光情報についての質問まで。

これがまた、面白エピソードやレア情報続出で、聞いてる私、目をキラキラさせっぱなし。トイレに困ったら廟で借りる、なんて情報、旅慣れてる十川さんからじゃないと聞けません!

たくさんの質問にたっぷり1時間答えていただいて、みんな大満足で終了、と思いきや、なんと十川さんが今一番注目しているという、宜蘭からのプチ土産が登場して全員にプレゼント。更に、宜蘭からのさらなる豪華賞品(笑)を巡って、十川さんと大じゃんけん大会も開催。

台湾かあさん3.jpg

というわけで、2時間のイベントはこれにて終了。『台湾かあさんの味とレシピ』という本を軸に台湾についてあれこれ話して、お茶を飲んで、ちょっとしたお土産をいただいて、と特別なことは何もしなかったはずなのに、何だろう? この濃さ。充実感。

イベントの後に参加者の方とちょっとお話ししたのだけれど、台湾にはまってもある程度を越えると、身近に仲間がいなくなる。ディープな台湾話をする相手がいなくなる。

確かにそれはそう。私も研究員Bや所長(9歳)以外に台湾話をする相手は日常生活ではほとんどいない。SNSがあるからこそ、多くの台湾好きの皆さんと交流できてはいるけれど、それでもなかなか顔をあわせてお話しはできない。

だから、今回のイベントはとても新鮮だった。ちょっとディープな台湾話をみんなで聞いて、話して、ってそれだけでもけっこうワクワクするんだなと。

もちろん、主催者として色々と反省点はある。でもやっぱり顔をあわせてお話をするのは楽しい。そんなことが分かったので、今後もおきらく研主催イベント、気が向いたら開催していこうと思っています。

ちなみに次回は、5月28日(日)14時から東京ウィメンズプラザにて「『社会人からの台湾短期留学体験』を聞く会」を開催予定。詳細発表と募集開始は来週4月23日(日)夜の予定です。興味のある方はブログをのぞいてみてくださいね。

最後に、今回のイベントに参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。初めてのイベントで行き届かない点もあったかと思いますが、いらしてくださり心から感謝いたします。そして十川さんにも、本当に感謝!

おまけ。十川さんが刊行に向けて今現在、取り組んでいっらしゃる本がこちら、『台湾行ったらこれ食べよう! 甘味編』。「スイーツ」ではなく「甘味」というあたりにこだわりが込められた面白い本。みなさん、注目ですよー。

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2017年03月05日

4/2(日)「『台湾かあさんの味とレシピ』こぼれ話」のお知らせ

突然ですが、イベント開催のお知らせです。

昨年11月に出版された『台湾かあさんの味とレシピ』(台湾大好き編集部編,誠文堂新光社)。料理上手な「台湾かあさん」の台所を訪問し、自慢のレシピを紹介してもらうというこの本。観光スポットだけでなく、台湾の人たちの普通のごはんや、日常生活を知りたいな、という思いを抱いていた方たちの間で静かな反響を呼びました。

20161203b.jpg

私、研究員Aもこの本に魅了された一人。紹介されている魅力的な「台湾かあさん」たち、すてきな台所、おいしそうなごはんを眺めているうちに、もうちょっとこの本の周りにあるものを知りたくなってきました。

そこで今回は、この『台湾かあさんの味とレシピ』の編集者である十川雅子さんをお招きして、取材の舞台裏をいろいろと聞かせていただこうと思います。台湾かあさんたちの素顔や台所の様子、お友達・家族との関係、買い物の現場など、本に描き切れなかった台湾かあさんや台湾のごはんの魅力をたっぷり語っていただきます。

イベントの後半には、十川さんを囲んで自由にお話をする時間を設けたいと思います。お茶とちょっとしたお菓子を用意しますので、おしゃべりを楽しみましょう。

イベントの詳細は以下の通りです。


【おきらく台湾研究所・トークイベント】
『台湾かあさんの味とレシピ』こぼれ話
―担当編集者に聞く台湾の魅力―


ゲスト: 十川雅子さん(『台湾かあさんの味とレシピ』担当編集者)
司会:  研究員A(おきらく台湾研究所)

日時 : 2017年4月2日(日)午後2時〜午後4時(開場:午後1時30分)
場所 : 東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区神宮前5-53-67)第1会議室B
    (アクセス
参加費: 1500円(税込:小学生以下は無料)
定員 : 40名(申込先着順・要事前申込) 満員御礼! ありがとうございました!
    ※ご好評につき、定員を増やしました!(2017.3.11追記)

参加ご希望の方は、事前にこくちーずのページからお申込みください。

【キャンセル待ちについて】本イベントは既に定員に達しています。キャンセル待ちリストへの登録をご希望の方は、「こくちーず」の「お問い合わせ」のページから、お名前とメールアドレスをお知らせください。折り返しお返事のメールを差し上げます。

その他:
〇十川さんからの「プチみやげ」があるかも!?
〇書籍(『台湾かあさんの味とレシピ』)は会場では販売しませんので、ご注意ください。なお、会場のすぐそばに書店があります(青山ブックセンター本店)。
〇子連れの参加も可能です。ただし託児サービスはありませんので、他の参加者の迷惑にならないようご配慮ください。
〇参加費は当日、会場にてお支払いください。


ご参加をお待ちしています!


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2016年02月25日

3/10『台南賑災應援音樂會』プレイベント

3/10(木)『MUSIC SAVE OUR SOUL 台南賑災應援音樂會』プレイベント

突然ですが、お知らせ。

3/10(木)に、高円寺 AMPcafeで「Hello HIGH Pop!! vol.2『MUSIC SAVE OUR SOUL 台南賑災應援音樂會』プレイベント」というイベントが開催されます。
このイベントの第1部で、「今だからこそ台南を語ろう!」というテーマのトークショーが行われるのですが、そこに当研究所・研究員Bが参加します!

こんなイベントです:

Hello HIGH Pop!! vol.2
『MUSIC SAVE OUR SOUL 台南賑災應援音樂會』プレイベント」

Facebook: https://www.facebook.com/events/539351022906030/
サイト(Hello Pop!!): http://hellopop.info/2016/02/20/1960/

◆日程:2016年3月10日(木) open 18:30 / start 19:00
◆場所高円寺AMPcafe(東京都杉並区高円寺南4-30-1)
◆charge:2000円(+1drink 500円) ※前売・当日の区別なく入場料は一律2000円

◆内容
【1部(トークショー・今だからこそ台南を語ろう!)】
おきらく台湾研究所 研究員B / Hello Pop!! 杉本貴芳 / Anny(『安妮的傳奇人生』
【2部(弾き語りライブ)】
big the grape / エゴッタマングループ …and more


イベントの主旨は、Facebookやサイトにも詳しく書かれていますが、台南で3/25に行うフリーライブ『MUSIC SAVE OUR SOUL 臺南賑災應援音樂會』の開催資金を集めるというものです。

先日の台湾南部の地震を受けて、Hello Pop!!No Band No Life(台湾で日本の音楽シーンを紹介するwebメディア)が、先日の地震の影響が大きかった台南で、「被災された方々を元気づける、活気ある台南を外に向けてアピールする」、そして何よりも「台南のライブ好きな若者が気軽に楽しめる場所・空間を創りたい」という考えから、開催しようというのがこのフリーライブです。

そして、この台南でのフリーライブの開催資金を集めるために行われるのが、3/10に高円寺で開催される上記のイベントです。チケット売上収入から会場使用料を差し引いた全ての収益を、台南でのフリーライブ開催資金に充てるとのことです。


……で、私・研究員BはHello Pop!!の杉本さんからお声をかけていただき、1部のトークショーに参加することになった次第です。

お話をいただいたとき、こういう応援の仕方もあるんだなあと思って新鮮に感じて、お引き受けしました。少しでもオーディエンスの皆さんに楽しんでもらえるよう、アイディアを練ろうと思っています。

平日の夜ですが、ぜひお気軽にお越しください!

20160310.jpg

タグ:高円寺 台南
posted by 研究員B at 21:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月22日

2015台灣同志遊行(台湾プライドパレード)

(毎年書いているこのテーマのエントリ、途中まで書いたパレード数日後の段階でいろいろ忙しくなり、先送りしているうちに、さらに忙しくなり、それが重なり、あっという間に2か月以上が経過……。ものすごく間抜けなタイミングではありますが、なんとか書き終えたので、ようやくアップします。)

2015年10月25日、「台灣同志遊行」(台湾プライドパレード、2015 Taiwan LGBT Pride: オフィシャルサイトFacebook)が台北で開催されました。

2003年に始まり、13回目を数えた今回のパレード、参加者は7万8000人だったと発表されています。まったくイメージが湧かないほどの数字ですが、比較になるものはないかと思って都内の人口を調べると、狛江市の人口が約7万9000人、国立市の人口が7万5000人弱のようで、「狛江や国立の全住民がパレードに参加する」というくらいの人数……ってイメージがやっぱり湧くような湧かないような…。とにかく大変な人数です。

今回のエントリは、例年同様、現場に行っていない立場からではありますが、この2015年の台湾プライドパレードについて断片的にご紹介します。なお、過去のパレードについてのエントリ(主なもののみ)は: 2010年の台北のパレード2011年の台北のパレード2012年の台北のパレード2013年の台北のパレード2014年の台北のパレード2011年の高雄のパレード2012年の高雄のパレード


1.テーマ「年齡不設限─解放暗櫃・青春自主 No Age Limit」

今回のテーマは、「年齡不設限─解放暗櫃・青春自主 No Age Limit」。年齢による線引きに伴う排除を批判するものです。公式サイトの文章によると、香港の佔中運動・雨傘革命や、台湾の高校生による「反高中課綱微調運動」(例えばこのニュースを参照:フォーカス台湾「教科書改訂に高校生らが抗議の声 「洗脳反対」」)など、若い世代、特にティーンエイジャーの存在が大きい出来事がみられているにも関わらず、未成年であるというだけで、政治に参加するには未成熟であるとか、十分な判断能力がないとされてしまう実状があるとして、そうした年齢による線引きと排除や、それに伴う多様性の軽視や否定を批判するという意図が、今回のテーマに込められているようです。そしてそのような年齢による線引きが、セクシュアリティに関する規範の適用にも結び付けられていること、それゆえにそうした年齢による線引きから自由に生きることを可能にしていくことの必要性が主張されている――ということかと(誤解があるようでしたらご指摘を! 以下も同様)。

公式サイトの文章、高齢者への言及もあるけど、ここでの議論で主に想定されているのはティーンエイジャーでしょう。法律などで年齢による線引きを行うことは、対象となる未成年者を保護しようという目的のものもあるのでしょうが、同時に未成年者を制約の対象として位置づけ、クローゼットに閉じ込めている面があることを強調し、そこからの解放を訴えています。

参考までに、文章中に出てくるものについて、別途日本語で少しでも説明が読めるものを挙げておきます。2004年に施行された「性別平等教育法」(wikipedia)については、『台湾女性史入門』(人文書院,2008)pp.52-53に「ジェンダー・イクォリティ教育法」として詳しい説明が掲載されています。「玫瑰少年葉永ヤ事件」はこの法律の制定のきっかけになった事件ですが(wikipediaの「葉永ヤ」参照)、昨年蔡依林のライブで葉永ヤについてのドキュメンタリーが上映された件が話題になりました。2010年の台南女中の抗議については、当ブログのエントリ「台南女中の“短パン・アピール”(『GF*BF(女朋友。男朋友)』)」で説明しています。

2.パレードの様子

flickrの公式ページが、やはり一番パレードの雰囲気を伝えてくれます。参加者の広がりと多様性、さまざまなメッセージがカバーされていて、眺めているだけでも飽きません!

3.報道

例年同様、台湾メディアの報道は多々ありますが、日本語で読める記事としては、以下の二つがあります: RTIフォーカス台湾(中央通訊社)
ニュース動画もやはりいろいろあるのですが、とりあえず以下の二つを。公視のニュースと、「聯合報」系のudn新聞台のニュースです。

公視「同志大遊行登場 以行動爭取婚姻平權」


udn tv「同志大遊行登場 繽紛台北街頭」


後者では、参加者の国際的な広がりや、蔡英文の同性婚支持表明などにもふれていますが、どちらもパレードそのものを、同性婚の法制化を求める主張に結び付ける形の報道になっています。同性婚の法制化は確かに重要なのですが、ここ数年、パレードのテーマ自体は(同性婚の法制化が社会的関心を集めるようになるにつれ)それとは違うものが選ばれています。同性婚の話ばかりが注目されることで、見えなくなってしまう問題もあることをふまえて、主催者が同性婚ではないテーマを選択しているのだと予想しますが、メディアの報道はやはり同性婚を主題化した形になりやすいことが、これらの例からも感じられます。

4.著名人

パレードの最後の晚會のステージ、今回は伍易(易桀齊と伍冠諺)、そして溫嵐が登場しました。この記事によると、溫嵐は前日の夜はプロモーションで大陸の延安にいたそうで、夜9時に仕事を終えた後、4時間かけて西安に移動、翌日(=パレード当日)朝のフライトで台北に戻るという大変なスケジュールだったようです。さすが!

パレードに参加はしませんでしたが、(この時点で)総統候補であった蔡英文が、上で紹介したudnのニュースでもふれられているように、同性婚の支持を表明しています(動画:Youtube「〔我是蔡英文,我支持婚姻平權〕」)。民進党はパレードのタイミングにあわせて、蔡英文の選挙本部の建物をレインボーカラーで照らしたり(Youtube「婚姻平權主題燈光 @ 蔡英文競選總部」)、同性カップルの姿を描いた動画を公開したりしています(Youtube「生而平權 點亮台灣」)。こうした動きは、つい最近発表された福永玄弥「「蔡英文は同性婚を支持します」―― LGBT政治からみる台湾総統選挙」で指摘されている、台湾の政治家が「LGBTフレンドリー」さを表明することの微妙さをふまえて慎重に考えるべきものではあるし、LGBTをめぐる諸課題のうち同性婚という一側面ばかりが注目されているという懸念もあります。とはいえ、政治家の支持発言もこれまでは市長クラスまでが中心だったことを考えると、総統候補者が明言するということ自体は、(蔡英文個人の発言としては新味のないものだとしても)やはり小さくない意味があるようにも感じます。少なくとも同性婚に関しては、台湾社会において公共的な課題としての位置を得ていることが表れているのは確かでしょう。

またこれとは別に印象的だったのは、アーロン(炎亞綸、AARON)の件でした。同性婚法制化に反対する団体の主張に対して、Facebookで厳しく批判するポストをしたのです。彼に対しては多くの「いいね!」がなされ、報道もされたのですが(レコードチャイナ元記事[自由時報])、特にもともと積極的にLGBTフレンドリーな発言をしていたわけではない(気がします)、かつメジャーな芸能人である彼が、こうした発言を強いトーンで行ったことは、単なるLGBTフレンドリーさのアピールにとどまらないものを感じさせ、個人的には印象に残りました。同性婚への支持を表明する芸能人は少なくありませんが、バックラッシュの主張をあえて取り上げて直接批判するというのは、このレベルのメジャーな人物では珍しいように思われ、同性婚の議論限定かもしれないとはいえ、問題意識の裾野の広がりを示す例だと思います。アーロンは日本でも積極的に活動していますが、日本の活動からも彼のこうした面が垣間見えるといいのにと思ったり。


今回もまたネットを通じての情報整理に終始しましたが、それだけでも、同性婚が公共的な課題として位置を得ており社会的な関心を集めていること、同時にそれゆえに、同性婚以外の面が注目されにくい状況にもなっていること、この両方が見えてくるように思います。8万人近くの人が参加する巨大なイベントとなったパレードは、そうした状況を前提とした上で、「多様であること」をさまざまな形で表現しようと模索しているようにも感じました。

無論、この印象はネットを介してのものにすぎず、実際に現場から見た時はまた違う点もたくさんあるのでしょうが、少なくともイベントとしての盛り上がりだけにとどまらない面が多々あることには、注意しておきたいと思います。

posted by 研究員B at 23:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする