2015年09月08日

在欉紅本鋪 その3

在欉紅本鋪―激うまジャム屋が作ったすべてが本物!のショップ&カフェ その3

激うま台湾ジャムの先駆者・在欉紅 Red on Tree が開いたショップ&カフェに行ってきた話、その3 。(お店に入ってから注文するまでについて書いた「その1」はこちら。注文した品を食べた話を書いた「その2」はこちら。)

さて、おいしいおやつを食べて心の底から癒やされたおきらく研一同。この幸福な体験の思い出に、ジャムを買って帰ることにした。1階のショップで何を買おうかなーと悩んでいると、「試食できますよ」とスタッフのお姉さんがにこにこ声をかけてくれる。じゃあ、ってことでマンゴーとライチをお願いしたら、こんな体裁で出してくれた!

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これ、1人1個ですよ! 豪華すぎやしませんか!?

もったいないので、1階の隅にある席に座ってじっくり味見。マンゴーは甘く華やか。でも、爽やかな後味で気持ちがぱあっと明るくなる味。そして、それ以上においしいのがライチ。ヨーグルト(これまた絶品!)とあわせるとフレッシュ感が際立ち、控えめだけど上品な甘さ・食感が口いっぱいに広がる。

結局、激うまだった「集集 黒夜荔枝」と、もう一つ「三星 茂谷柑」を購入。「茂谷柑」は在庫が少ないので試食できない、と言われたけど、どうしても気になったもの。この二つのジャムはまだ未開封で、おきらく研のキッチンで出番を待っている。

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それから、もう一つ。レジで見つけて衝動買いしたマドレーヌ。

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これがまた上品な甘さと爽やかなレモンの風味が広がる、おそろしく上等なマドレーヌ。日本に帰ってから食べたのだけど、それはもう幸せな気持ちになった。台湾のお菓子って、台湾で食べるとおいしいけど、日本に持ってくるとチープってことがたまにあるけど、これは日本で食べても正真正銘、上等な品。

すべてにおいて上等で幸せな在欉紅。老舗のブランドってわけじゃないのに、どうやってこの味に辿りついたんだろう。気になって調べてみると、このブランドを創立したのは、なんと当時、台湾大学を卒業したばかりの3人の若者だった!

卒業後の進路を考えている時に、たまたま思いついた台湾産トロピカルフルーツでのジャム作り。でも、トロピカルフルーツは甘みはあっても、ジャムの必須条件である酸味や香りには欠けている。特に、最近は甘くて水分たっぷりのもの果物が人気。結果として、品種改良が進み、ジャム作りに向いた痩せて酸味のある原産種はどんどん作られなくなっていく。そこで彼らは探しに探し、田舎で細々と作られていた昔ながらの味の果物を見つける。

ここまでのエピソードだけでも十分にすごいと思うのだけど、それ以上にすごいと思ったのは、彼らがそういった農家と直接取引することによって中間マージンをカットし、農家に利益がきちんと渡るシステムを採用したということ。更に有機栽培にこだわり、丹精こめて育てた育てた果物を旬に収穫したら、今度は添加物や防腐剤を使わないでそれをジャムにしたこと。

できたジャムは台湾の物価を考えると決して安くはないものとなった。それでも、在欉紅は、誠実に果物作りに取り組む農家を支援し、安心で安全でおいしい食べ物をみんなに提供し、台湾の果物を一つのブランドとして確立することに成功した。農業の商業化が進み、食の安全よりも利益が優先され、各地域の個性と多様性が失われつつある今、これってすごいことじゃないか、と思う。

ずっと前にオーガニックマーケット・248農學市集のブースで買い物をした時も、今回カフェで注文をしようとした時も、最初にスタッフがブランドのコンセプトを紹介してくれた。二人ともとてもすてきな若者で、誇りを持って仕事をしているのがよく分かった。二人の背後には、プライドを持って果物を育てる農家さんや、ジャムを作る職人さんがいるのだろう。

そんな台湾の人たちの顔を思い浮かべながら食べられるのが、在欉紅のもう一つの魅力。だからこそ、直営ショップで、スタッフの方たちとコミュニケーションをとりながら、買い物をするのがお勧め。買い物を通して人とつながる、土地とつながる。そういうすてきな体験が出来るような気がするから。


在欉紅本鋪 Red on Tree (台北市金山南路二段192巷8號)


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posted by 研究員A at 21:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行:食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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