2012年08月16日

長澤まさみ、台湾の連続ドラマで主演

今朝(もう昨日の朝になりますが)報道された、「長澤まさみが台湾の連続ドラマで主演する」という、ちょっとびっくりの話題。当研究所のtwitterでも紹介しましたが、多くの反響がありました。今回は、この件に関して情報を整理するエントリです。twitterで既につぶやいた内容と重なりますが、ご容赦を。


まず日本での報道。この2つです。

スポニチ「長澤まさみ海外進出!全編中国語の台湾の連ドラ主演」
「「ラスト・フレンズ」など放送 長澤まさみ 台湾での人気は抜群」


スポーツ報知「長澤まさみ、台湾連ドラ主演でアジア進出!全編北京語!!」

ポイントを列記すると:

  1. 出演するドラマは、日本のコミック「ショコラ」(wikipedia)のドラマ化(後述の台湾での報道によると、中国語タイトルは《流氓蛋糕店》)。元ヤクザが経営するケーキ店が舞台。

  2. 長澤まさみが演じる主人公は、日本で生まれ育った華僑の音大生。日本で育ったため、“日本語なまり”のある中国語を話すという設定。中国語での演技に向け、春から毎週中国語を学習中。

  3. 共演は藍正龍(ラン・ジェンロン:中文wikipedia日本語wikipedia)。

  4. クランクインは9月下旬。4カ月半にわたって台湾で撮影する予定。台湾での放送は来年夏。その後、日本や韓国、中国などアジア各国に順次展開していく予定。

――だそうです。


日本語ではこのくらいの情報でしたが、この話題、当然台湾でも大きく報道されていて、そちらだとより詳しい情報が報道されていました。主なものは以下:

聯合報「長澤雅美學中文 「蛋糕」傳情藍正龍」

蘋果日報「長澤雅美long stay 4個月拍台劇 尬藍正龍打5折」

これらによると、長澤まさみは:

  1. 吹き替えではなく、中国語を学んで「原音」にチャレンジする意向をもっている。

  2. 出演料についても、台湾のドラマ制作環境が日本とは異なることを考慮し、日本に比べて出演料が安くなることを受け入れた(日本の約5割、という報道も)。

  3. こうした場合、メイク・スタイリスト・通訳などなど、日本から大勢スタッフを連れてくる芸能人がいるが、彼女はそうはせずに、台湾チームに「融入」する意向である。

――とのことでした。すべて本当なら、長澤まさみはかなり本気ですね。特に「吹き替えなし」はかなりハードルが高いと思いますが、腹をくくって臨むのはとてもいいと思います。(ただ、日本での報道では「全編中国語」とありますが、蘋果日報の記事では、長澤まさみの台詞は中国語と日本語が半々ぐらいとあります。)


それ以外では:

  1. プロデューサー・兼・総監督を務めるのは、馮家瑞wikipedia)。この馮家瑞は有名なプロデューサーで、たくさんのアイドルドラマの制作にかかわってきた人物です。「流星花園」「薔薇之恋〜薔薇のために〜」「イタズラなKiss」「ろまんす五段活用」「花ざかりの君たちへ」「トキメキ!玉子チャーハン」「ホット・ショット」「モモのお宅の王子さま」「スキップ・ビート!」……。

  2. 映画「一万年愛してる(愛你一萬年)」の監督・北村豊晴(北村豐晴:Facebook)も、馮家瑞とともに監督として参加。ちなみに彼は現在、もう一人の監督・蕭力修と共同で《台灣有個好萊塢》(Facebook)という映画を撮影中(この映画、「父の初七日」の阿梅役・王莉雯が脚本担当)。実は藍正龍はこの《台灣有個好萊塢》にも出演していて、北村豊晴と藍正龍はこの映画の撮影を終えてから、ドラマ《流氓蛋糕店》の仕事にとりかかるということみたい。

  3. アクションシーンもあるようで、それについては元TENSIONのJimmy(ジミー・ハン、洪天祥:wikipedia)が指導役として撮影に協力するようです。彼はドラマ「ブラック&ホワイト」などでもアクションの指導をしていて、すっかり製作側の重要人物になっていますね。彼は音楽についても担当するようです。

  4. 他にも、映画「モテキ」で長澤と仕事をしているスタイリストの伊賀大介wikipedia)も、関わっているようです。


ところで、中國時報の記事「長澤雅美拍戲ㄌㄠˋ中文1集酬勞對折價35萬」は、短いものですが吹き替えの件についてふれています。これによると、最近の台湾ドラマで韓国人キャストを起用した、「スキップ・ビート!」(SUPER JUNIORのシウォンとドンへが出演)と「絶対彼氏。」(ク・ヘソンが出演)について、吹き替えがネットであまり好評でなく、視聴率も理想的なレベルには達しなかったとあります。長澤まさみが吹き替えでなく中国語の台詞を話すという方向性は、彼女の意欲だけではなく、こうしたことが背景にあるのかもしれません。
とはいえ、一般に台湾のドラマではかなり容赦なく吹き替えにされやすいことを思うと、本当に吹き替えなしでいけるのか、最終的にどうなるかはまだわからないというべきでしょうが。


長澤まさみの国際的な活動の展開という点でも、そして日本における台湾ドラマの位置づけという点でも、このドラマの展開次第では、いろいろ可能性が開かれていきそうなので、今後が非常に気になります。正直言って「本当にだいじょーぶなのかなあああ」という思いもないわけではありませんが(!)、万事いい方向に進んでいくことを期待したいと思います。


【2012年8月17日追記】
この件についての台湾での報道をめぐって、制作側の方がtwitterで以下のようにツイートしていました。

「ショコラの件、台湾でも沢山報道されましたが、実は台湾メディア、文化の違いから真実でないこと、誇張されていること多々あります。特に数字やマイナスな事。(大方悪気があるわけでなく、台湾と日本の価値観の違いが理由だと思います。)これからもこの様な事があるかと思いますが、この点をご理解いただいて台湾報道みて頂けると嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。」
https://twitter.com/knaho/status/236038253021646848
https://twitter.com/knaho/status/236038444005081089

一般論として、台湾での報道を額面通り受け取ることには慎重であるべきなのは確かでしょう(台湾に限らないかもしれませんが)し、このエントリの内容についても、上記の指摘を考慮して読んでいただければ幸いです。

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posted by 研究員B at 03:13 | Comment(2) | TrackBack(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
長澤さん、ここ数年日本での人気が落ちた様な事を日本のMediaで噂されていますので、起死回生の地に海外、日本ととても近い国を選んだのでは?と私は勝手に思っています。
あわよくば海外から話題となり、そして、日本へもその効果が波及し、以前の勢いを取り戻したい、と言う考えも働いているのかとも考えます。

半分とは言え、中国語を吹き替えナシで、と言うのは少し無謀の様にも思いますが、でも長澤さんからの要求が「吹き替えナシ」だけだった、と言う点にやはり「背水の陣」で臨まざるを得ない状況がある様に思えてなりません。その代わり、吹き替えに関係して練習をしたいので「早く全部の脚本が欲しい」と言う要求もあるようですね。

放送時期が撮影終了後半年以上後なのが気になりますが、その間に版権や放送局の決定等諸々の調整やプロモでもしようと言う事でしょうか?
素人目にはちょっと間が空き過ぎる様にも感じます。

そうそう、台灣での放送予定局がドコの(日本台灣共に)Mediaにも書かれて居なかったのですがご存知ですか?
可米⇒八大をキーに、と言うのがお決まりのコースの様に思っていましたが、八大の名前すら見当たりません。
八大も昨年補助金問題で多少揺れていましたが、八大の名前が出て来ないのが非常に不思議です。

何れにしても、このドラマの製作と放送に期待を寄せていますし、日本語を勉強中のラン・ジェンロン氏、長澤さんお2二人のご健闘をお祈りします。

長々失礼しました。
Posted by nene at 2012年08月16日 08:40
コメントありがとうございます!

長澤さんがオファーを受けたタイミングがいつかわからないのですが、確かに一時ほどの勢いはなかったものの、ここ1年ぐらいはむしろ、「モテキ」や「都市伝説の女」などで、再び日本での人気が盛り上がってきたところだと思います。いずれにせよ、ここで一つ幅を広げてみようと思ったのかなあと。脚本、早くほしいのはわかるけど、なかなか難しいかもなあと思いました。

放送時期がこのくらい空くことは、長めではあるけど、ないことではないように思います。おっしゃる通り、各種調整とプロモーションのためでしょう。むしろプロモーションをかなりしっかりやるつもりなのかも、と思いました。

放送局は確かに書いていないんですよね。「可米⇒八大」の可能性が高いとは思いますが、まだいろいろあるのかもしれません。

この話、まだ二転三転することがあるかも…と一応警戒心をもっていますが(!)、ともかく万事うまくいくこと、何よりもいいドラマになることを願っています。
Posted by 研究員B at 2012年08月16日 12:38
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