2011年01月15日

客家福菜節

先日の彰化肉圓節のエントリで書いたように、ここ一カ月の間に、台湾ではギネス記録をめざすローカルフードのイベントが相次いで開催されています。先日紹介したのは彰化肉圓節という肉圓(バーワン)のイベントで、ギネス記録の巨大肉圓をつくるという企画がありました。今回はそれに続いて、先週末(1月8日)に苗栗県公館郷で開催された「第一屆全國客家福菜節:福氣菜香滿客庄」をご紹介。この「客家福菜節」(福菜フェスティバル)というイベント、正確には1月8日だけではなく、いくつかの一連のイベント全体をさすようなのですが、ここでは1月8日に行われたギネス記録挑戦のイベントのみをとりあげます。

で、何のギネス記録に挑戦したかというと、「福菜」という「漬物づくり」です。彰化肉圓節と同様に、挑戦する世界記録が誰のどんな記録なのかいまいちはっきりしないのですが、1月8日に行われた企画は、「齊力趣踩福 千人踏鹹菜」というもの。つまり、「1000人で一斉に足で野菜を踏んで漬物をつくろう!」という企画です。そして実際には、「約1500人で、7万5000斤(=45トン!)の野菜を一斉に足で踏んで、漬物をつくった」という記録が達成され、みごと世界記録更新(?)となったとか。

今回つくった漬物は、客家風の「福菜」という漬け物。客家の人たちにとっては非常に一般的で主要な食べ物だそうです。元の野菜は「芥菜」で、これには二つの系統があって、ひとつは日本語だと「カラシナ」、もうひとつは「タカナ」になるのだとか。ちょうど冬にとれる野菜で、また今回のイベントの会場になっている苗栗県公館郷は、この芥菜の最大生産地(全国の3分の1がここで採れるのだとか)ということで、だからこの時期にこんなイベントが開催されたのでしょう。

というわけで、大量の「芥菜」を大勢で踏んでいる様子がわかるものを。まずは聯合報の記事「苗栗1500人踩福菜 創金氏紀錄」。楽しそうです。

次に、民視のニュース映像。よりよく様子がわかるのでは。


参加者の目線。聞こえてくる掛け声は、上の聯合報の記事によると「千人共心,芥菜變金」だそうです(!)。


広く野菜が敷き詰められたエリアもあったようですが、多くは大きな桶の中に入って踏んでいます。100個以上用意されたというこの桶、どれもきれいな客家花布(客家文化の伝統的な花のモチーフの柄の布)が巻かれています。ギネス記録に気をとられがちですが、このイベントが何よりも客家文化のイベントであることがわかります。

ところで、「芥菜」の漬物といっても、イコールこの「福菜」、というわけではないようです。客家のテレビ局による、「福菜」を語りつくす(!)次の映像の中での説明によると、「鹹菜(酸菜)」「覆菜(福菜)」「鹹菜乾(梅干菜)」の3種類があるとのこと。まず一週間ほど漬け込んでできるのが「鹹菜(酸菜)」、その後数日乾燥させると「覆菜(福菜)」になり、さらに乾燥を徹底させたものは「鹹菜乾(梅干菜)」になるのだそうです。それぞれの味の違いなど、詳細は次の動画の2分40秒あたりからをどうぞ。


こうやって漬物にすることで、芥菜の葉から根までとことん食べつくすことができ、少しも無駄にしないのが客家の勤倹の精神とつながっているという感じで、この動画では語られています。それがステレオタイプなのか、当たっているのかはわからないけど、そもそも、食の特色がいちいち文化的価値観と結び付けられて語られることそれ自体が、なんとも客家っぽいなあと個人的には思ったり。

ああでも、何はともあれ、続けて出てくる客家料理をみていると食べたくなります。うーん。

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posted by 研究員B at 21:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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