2010年07月29日

早田健文「日本と似てる?全然違う?台湾モバイル事情」

今日もネタを求めていろいろ探索。そんな中、書類の山から出てきたのは、「日本と似てる?全然違う?台湾モバイル事情」というタイトルの、早田健文氏へのインタビュー記事。これは、モバイル社会研究所の『モバイル白書2006』(NTT出版)という本に載っていたもので、以前はPDFファイルがアップされていたのでオンラインで読むことができたけど、残念ながら現在は無理みたい。早田氏は、台湾で日本人向けの情報誌『台湾通信』の発行人をしている人。

このインタビュー、本来は暮らしの中での携帯電話などモバイル機器の利用について、2006年時点の台湾の状況を語るという趣旨のものだけど、そうしたテーマに関心がなくても、台湾社会に興味のある人にとっては、なかなかおもしろい内容になっています。いくつか引用してみましょう。[ ]で囲んだ部分は研究員Bが補ったもの。

早田 ……[携帯電話の]普及台数は、数年前から1人1台以上となり、すでに子どもからお年寄りまで、生活必需品となっています。日本の高齢者には携帯電話が嫌いな人が多いようですが、台湾の場合はあまり抵抗感がないように見えますね。

………

早田 ……台湾の人が[携帯電話に関して]最も便利に感じているのはおそらく、ローミングサービスで、日本以外の世界のどこででも使えることではないでしょうか。台湾の人たちは出張や観光で海外に出ることが非常に多いのです。もちろん料金は高いのですが、台湾で使っている携帯電話をそのまま持っていけるのはきわめて便利ですね。……[でも]日本に行く時だけは、[(このインタビューの時点では?今でも?)方式が異なるため]わざわざ携帯電話を換えていかなければなりません。……不便ですね。

………

聞き手 ……早田さんが感じる、[日本と台湾の携帯電話利用の]いちばん大きな違いは何でしょう。

早田 日本と最も異なる点は、他人が使っていることをそれほど気にしないこと。……日本人から見ると、台湾人の振る舞いは、傍若無人に見えるかもしれません。会議の途中でも携帯電話を使うことは多いですし、記者会見場などでは、いつも誰かの携帯電話が鳴っています。それでも、誰も文句を言わない。

聞き手 ……日本では、乗り物の中の携帯電話使用が、よく問題視されますが。

早田 台湾でも「電車などでは、携帯電話は小声で」といったような標語は貼られています。でも、あまり気にする人はいない。呼び出し音が大きすぎたり、よほどの大声で話したりしていない限り、気にしないようです。たとえ声が大きすぎたとしても、周囲の人は眉をひそめるくらいで、注意することはありません。満員電車やバスでも携帯電話を使っていて、電波が心臓のペースメーカーに悪影響を及ぼすといった論議もありません。この点、台湾の生活に慣れている私は、日本に行って電車やバスに乗ると不便に感じます。

聞き手 日本のように携帯電話のマナーが論議されることはないのですか。

早田 私が記憶する限り、携帯電話のマナーが日本のように論議されたことはありません。「マナー」調査のデータを見ると、日本人は携帯電話に関してうるさいなあ、という感想を持ちますね。

………

聞き手 モバイルの普及によって台湾社会は変わったのでしょうか。また、人々の暮らしは変化したのでしょうか。

早田 台湾の場合、「社会の仕組みが変わった」と論議されることは、まずありません。おそらく誰もが、便利な道具としてしか考えていないからでしょう。私も携帯電話が導入されたことで、台湾社会がどこか変わったとは思いませんが、ただでさえスピードが速い台湾社会が、さらにスピードアップしたようには思います。

おもしろい指摘ばっかりと個人的には思うのですが、いかがでしょう、みなさん?(私だけ?) みんながどんどんおしゃべりする社会だと、状況を気にすることよりもしゃべる方が優先されるんでしょうか? だから、「モバイル通信は社会を変えるか」といった問題の立て方がされることもないんでしょうか? 早田氏はふれていないけど、世代差とかはないんでしょうかねえ。ちなみに、省略した部分で、映画やコンサートなどで着信音が聞こえると、さすがに周りの人に軽蔑されると早田氏も述べています。

この話題、ぜひ他のいろいろな方々の意見もきいてみたいところです。

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posted by 研究員B at 00:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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